いくら食べても食欲が止まらないのはなぜ?

人間の脳には自動でスリムな体型を保とうとするセットポイントという仕組みが備わっていますが、いったんこの機能が狂い出すと、どんなに頑張っても痩せない体になってしまいます。

その原因として大きいのが脳の混乱で、もう1つが細胞レベルの不調です。

前提として、セットポイントがきちんと動いていると、人間の体は以下のように働いて、一定の体重をキープしようとがんばります。

一杯食べると空腹感が下がり、代謝があがるので体重はそのまま。
あまり食べないと空腹感が上がり、代謝がさがるのでやはり体重はそのまま。

ところが、いったん肥満になってしまった人のなかには、いくら食べても空腹感がおさまらず、逆に代謝は下がって脂肪が燃えないという状態になったりします。

これはレプチン抵抗性と呼ばれる現象で、ホルモンのバランスが崩れた状態です。

レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、脳に「もう満腹」と伝える役目を持っています。

そのため、本当なら脂肪が多いほど簡単に満腹感を得られるはずなのですが、レプチン抵抗性がアップすると事態は大きく変わってきます。

脳がレプチンに反応しにくくなるので、どれだけ食べても食欲がおさまらなくなります(ソース)。

つまり、肥満の人というのは、見ためはいくら太っていても脳のなかは飢餓状態と同じなわけです。これでは痩せられませんね。

では、なぜ「レプチン抵抗性」という現象は起きるのでしょうか?

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ぐっすり眠るならタンパク質を摂ろう!

快適な睡眠を得るにはある一定のタンパク質が必要なようです。私たちの体を作っていますから、タンパク質なしでは生きていけません。

それというのもアミノ酸は睡眠に必要なメラトニンやセロトニンなどのホルモンの原料になるので、ぐっすり眠るにはタンパク質が欠かせないと言えます。

カロリー制限中の睡眠改善にタンパク質が効く

2016年に出た「高タンパク食が睡眠の質を上げる」という論文(ソース)が睡眠とタンパク質の関係を調べています。

これはパデュー大学の実験で、太りぎみの男女を対象に、以下の2パターンの実験を行いました。

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年を取ると若い時よりタンパク質が必要

昨日も書きましたが、年齢とともに筋肉が落ちやすくなります。

特に女性は男性よりも筋肉が少ないので、ますます減ってしまいます。

筋肉が落ちると基礎代謝が下がり脂肪がつきやすい体になってしまうので、筋肉を減らさないように筋トレも必要ですが、タンパク質を摂取することも重要です。

筋肉が落ちやすくなる原因は、「年をとるとタンパク質の効きが悪くなる」という問題が大きく関わってます。

「アナボリック抵抗性」と呼ばれる現象で、昔と同じだけの肉を食べても筋肉が刺激を受けない状態になってしまうことです。

いまのタンパク質推奨量は少なすぎ

タンパク質の摂取基準にはいろいろあって、

  • 厚労省:成人の推奨量(g/日) = 0.72 × 体重(kg) × 1.25
  • WHO:体重1kgあたり0.8g

みたいな感じになっています。

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女性が体を引き締めたいなら筋トレが一番

ジムに行っていると気が付くことがあります。

Zumbaなどの有酸素運動には日本人女性を見かけることがあるのですが、Strength Training(筋トレ)やHIITのクラスではほぼ見かけることはないです。

これはもしかすると筋トレをするとむきむきになるからいやだと思っているからか、単に好きじゃないからかなのかなと感じています。

同じアジア人の韓国系や中国系の女性は筋トレのクラスで見かけるので、やはり筋トレに対する抵抗があるのかもしれません。

でも女性こそ筋トレはおすすめです。

1. 女性は筋トレでムキムキにならない

どうやら「筋トレでムキムキになるのは嫌だ」という不安は根深いようで、ハリウッド女優のグウィネス・パルトロウも、筋トレでは1.5kg以上のダンベルを使わないそうです(ソース)。

それでは物を入れたバッグを持つのも大変ですね。

が、これは明確な間違いで、その理由としては、

  • ムキムキなカラダになるにはカロリーオーバーの状態を続けねばならない
  • そもそもテストステロンの量が男女でまったく違う

の2点があります。

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