予測可能性が高い人は、人に好かれるのか?

行動や言動に一貫性がある人は、「この人は次はこう言うだろうな」と予測しやすいので、そのぶんだけ相手への負担が少なくなり、結果として好感を抱かれやすいという傾向があります (ソース)。

そして2021年に出た実験(ソース)もまた、「予測可能性が高い人は良い人間だと思われやすい!」という結論になっていたので紹介します。

実験の内容は、

  1. 1988人の米国人と81人のパプア先住民に協力を頼む
  2. トロッコ問題(大勢の人を助けるために1人を殺すべきか?を考えさせる問題)や、それに似た問題をみんなに出す
  3. このとき、「大勢のために1人の人間を犠牲にすることを決めた人」と「決断できず行動できなかった人」の話を呼んでもらい、みんなに「どっちが道徳的だと思います?」と尋ねる

みたいになってます。

かの有名なトロッコ問題について、「功利主義的な人」(大勢を助けるには1人を犠牲にする)と「脱責務的な人」(そんなの決められません)を比べて、どんな印象を持つかを尋ねたわけです。

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コロナ禍で時間の感覚が変わった、進み方が遅くなった気がする?!

コロナ禍で時間の感覚が変わった。進み方が遅くなった気がする」って感じたりすることはありますか?

2020年のイギリスのデータによると(ソース)、「コロナ禍で時間の進み方が変わった!」という結論を出しています。

研究の内容は、

  1. ロックダウン中のイギリス人604人に協力を願う
  2. ロックダウン中の時間の認識を尋ねる

みたいな非常にシンプルな調査です。

結果はと言うと、

  • 約40%の人がロックダウン中に時間の経過が早くなったと感じた
  • 別の約40%の人はロックダウン中に時間の経過が遅くなったと感じた

ってことで、実に全体の80%がコロナ禍によって時間の感覚に変化が生じてたようで、想像以上に多いです。

では、具体的にどんな人は時間が早くなりやすいかと言うと、

  • 若い人たちは、ロックダウン中に時間が加速する傾向があった
  • なかでも、忙しく働いている人、自分の社交レベルに満足している人、ストレスレベルが低い人ほど、時間の流れが早い傾向があった
  • 内向的で、そもそも社会的な交流を必要としない人も、時間が早く過ぎる傾向があった

という感じだったそうです。

どうもコロナ禍で時間が早くなったのは、ふだんの自分で社会的に満足できてるという良いサインなのかもしれないですね。

逆にどんな人は時間が遅くなりやすいのかと言うと、

  • 年齢が高い人は、ロックダウン中に時間が遅くなる傾向があった
  • 現在の社会的交流のレベルに満足していない人も、時間がスローになる傾向があった
  • ストレスが高く、仕事の負荷が低い人も、時間がスローになる傾向があった

だったそうです。

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睡眠についてのありがちな4つの誤解とは?

認知療法のテクニックを睡眠に応用した本として評価が高い「Quiet Your Mind and Get to Sleep」による、「睡眠に関する4つのありがちな誤解」が面白いので紹介します。

誤解その1:適切な睡眠時間は7〜8時間

よく「人間に必要な睡眠時間は7〜8時間」と言われていますが、実はそこまで明確に証明されたわけではありません。

必要な睡眠時間は人によって大きく異なり、7時間以下で十分なこともあるし、9時間が最適という人もいます。

また、睡眠時間は、よい睡眠に必要な要素の1つです。

自分にとって適切な睡眠時間を知るには、まずは7時間の睡眠で自分の体調がどう変わるかをチェックします。

そこから睡眠時間を増減しながら、もっとも体調がよくなる時間を確かめていくのが良いですね。

誤解その2:朝の目覚めが悪いのは、よく眠れていない証拠

たいていの人は、どんなに睡眠の質がよくても起床から30分はぼーっとするのが普通です。

「睡眠慣性」や「睡眠酩酊」と呼ばれる現象で、睡眠から覚醒に移ろうとしているために起きます。

ちなみに、夜型の人ほど「睡眠酩酊」を経験しやすい傾向があります。

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科学的に正しい人助けで幸福度を増すための4つの事

お金は人のために使うと幸せになれるという記事を以前に書きましたが、

お金は人のために使うと幸せになれる!

アダム・グラントの「ギブ・アンド・テイク」にも「他人には親切にしなさい」という昔ながらの道徳が、結局は自分の幸福度を上げて長期的に成功するための科学的に正しい方法である!」と説いています。

今回は、本書のなかから正しく人助けをするために注意したい4箇条をまとめていきます。

1:自分を犠牲にしてまで助けない

自分を犠牲にしてまで他人を助けようとすると、ストレスで健康を損なう可能性が高い。

ある研究によれば、仕事で他人の手助けばかりしている人は、最終的に負担に耐え切れなくなってワークライフバランスが崩壊する確率が高かった。”

これは結婚生活でも同じで、相手の欲求を満たそうとばかりしていると、半年でうつ状態におちいりやすくなったそうです。

2:助けるときは一気にやる

一般的には、運動でも勉強でも毎日ちょっとずつやるほうがよいのですが、人助けに関しては別でまとまった時間を取ってやる方が良いようです。

” ソニア・リュボミアスキー(ポジティブ・サイコロジースト)によれば、1日1回ずつコツコツ人助けをした人よりも、週1日だけ5回の人助けをまとめたやった人のほうが幸福度は高くなった。

毎日少しずつ人助けをすると、それぞれの人助けのインパクトが薄くなってしまうのが原因らしい。”

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