結婚したほうが独身より年収が高くなるの?

結婚している人は独身の人よりも年収が多いという話はよく聞きます。

これは日本でもアメリカでも見られる現象で、全体的に既婚者の方が収入が多い傾向にあり、特に男性その傾向が強いです。

このような現象がなぜ起きるのか?ってとこについてはいくつかの仮説があって、

  • 年収が多い人ほど魅力的に思われて結婚しやすいから?
  • 結婚した人ほど責任感がわいてもっとがんばって働くから?

などが言われていますが、2021年の研究(ソース)では「なぜ結婚したほうが年収が高くなるのか?」という問題についてまた別の観点から回答しています。

この研究は、 独身者と既婚者の仕事探しをシミュレーションするモデルを構築し、仕事探しの期間や労力、リスクなどを組み込んで計算したもので、いままでにないアプローチです。

結論としては、

  • 既婚者はパートナーの収入に頼りつつ仕事を探すことができるため、より多くの時間をかけて仕事を厳選することができる
  • 独身の場合は、自分以外に収入源がない状態で仕事を探す時は、おそらく最初に就ける仕事に就くだろうと考えられる
  • 全体的には、既婚者のほうが早く出世する傾向もある。これは、既婚者が「自分の現在の賃金が、配偶者の仕事探しに影響するだろう」と理解しているため、仕事探しにコストがかかっても、より良い仕事を見つけるために大きな努力をする傾向があるからだと思われる

という感じになっています。

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楽観的な人は29%長生きするってホント!?

楽観的な人は長生きする!」っていう面白いデータ(ソース)が2017年に出ています。

これはハーバード大学の調査で、看護師健康調査から約7万人の女性(平均年齢70才)を対象にしています。

2004年に全員の「楽観レベル」をテストしたうえで、2006年から2012年に参加者がどうなったかを調べたコーホート研究になっています。

ここでいう楽観主義っていうのは、「先行きが不透明な時期でも未来は良くなると感じられる」みたいな性質のことです。

悪く言えば単なるバイアスなんですが、この傾向が高い人ほど病気にかかりにくいようです。

楽観主義だと生存率が29%もアップ

具体的な数値をあげると、

楽観主義が高い人は…

    • 楽観レベルが低い人に比べて生存率が29%高かった
    • 癌の発症リスクは16%低かった
    • 心疾患の発症リスクは38%低かった
    • 脳卒中の発症リスクは39%低かった
    • 感染症の発症リスクは52%低かった

みたいになっていて、かなり違います。

ちなみに、この数値は、年齢、教育レベル、パートナーの有無という変数を調整しています。

性格が楽観的なだけでなぜか長生きする

こういう論文に対して、これまでは「楽観的な人は健康的なライフスタイルを送りやすいからではないか?」という説明がつくのが定番でした。

楽観的な人ほどタバコを吸わないし、運動もするんのじゃないのかということです。

というわけで、今回の研究では、そのへんの変数も調整しています。

具体的には、

  • レステロールや血糖値のレベル
  • タバコを吸うかどうか
  • 定期的に運動をしているかどうか
  • 野菜をたくさん食べてるかどうか

などの要素も省いていったのですが、

それでも楽観的な人は死亡率が9%低い!

という結果でした。

つまり、健康的なライフスタイルとは関係なく、性格が楽観的なだけでなぜか長生きするということになります。不思議ですね。

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ブロッコリーの熱に弱い健康成分をどうすればいいのか?!

ブロッコリーは健康に良い、そしてアンチエイジングな作用を持つ最強野菜の一つです。

ブロッコリーは最強の野菜だ!

ブロッコリーが持ち上げられる理由のひとつがスルフォラファンです。

スルフォラファンへのリンク

疫学研究とか生体外試験では「ガンの発生率が低くなるのでは?」と言われていて、やはり積極的に食べたい感じです。

ただ、ここでブロッコリーが問題になるのが、

熱に弱い!

という問題です。

というのも、そもそもブロッコリー自体にスルフォラファンが含まれているのではなくて、

  1. ブロッコリーには、スルフォラファンの材料になるグルコラファニンがふくまれている
  2. グルコラファニンは、ブロッコリーにも含まれるミロシナーゼという酵素によってスルフォラファンになる

という仕組みになっています。

ブロッコリーがふくむ2つの化学物質が接触して、はじめてスルフォラファンが放出されるわけですね。

しかし、残念ながらミロシナーゼは熱で働きが下がるんで、過剰な調理はスルフォラファンの放出量を減らす傾向があります。

イリノイ州立大学などのチーム(ソース)が、

ブロッコリーを熱してもスルフォラファンを簡単に残す方法がある!

というデータを公開していて、これが役にたちそうです。

この研究は、新鮮なブロッコリースプラウトをブロッコリーパウダーと一緒に参加者に食べてもらい、その後に血液検査を行ったものです。

すると、この2つの食品を一緒に食べた場合は、どちらか一方だけを食べた場合よりもはるかに高い値を示したということです。

つまり、この試験から分かったのは、研究チームによると、

” この研究は、ブロッコリーが過度に加熱されても、ミロシナーゼを含む別の食品と組み合わせることで、その効果を高めることができることを示している。”

とのことです。

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アボカドで肌がきれいになる?!

アボカドには、食欲抑制したり、集中力をあげたり、糖尿を予防して悪玉コレステロールを減らしたりというダイエット効果からアンチエイジング効果まで様々あります。

アボカドで糖尿を予防し悪玉コレステロールも減る!

アボカドで集中力が上がる!

さらに2022年に「1日1個のアボカドで美肌になるかも!」というデータ(ソース)が出ていて、紹介します。

アボカドが肌に良いという話は昔から言われていて、というのも、

  • アボカドにはカロテノイドが豊富にふくまれている(カロテノイドの摂取は肌の老化を食い止める働きがある)
  • さらに、一価不飽和脂肪酸やポリフェノールなどの有益な化合物も豊富に含まれている

ということで、肌のみならずアンチエイジングに役立つ要素が盛りだくさんな訳です。

この新しい試験は8週間のRCT(ランダム化比較試験)になっていて、

  1. 参加者は、フィッツパトリック皮膚II-IV型(色白から薄茶色の肌)の女性41人(平均年齢45.5歳)
  2. 参加者の半分には、いつもの食事に1日1個のアボカドを加えた食事をとってもらう
  3. 8週間で皮膚の弾力性と、腕の内側の紅斑指数(皮膚の赤みと炎症)の変化がどうなったかを調べる

といった感じになってます。

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