ヨガで脳の状態がよくなる!

ヨガで頭がよくなるという記事は以前に書いたのですが、脳に対する良い影響がある可能性は高そうです。

ヨガで頭もよくなる!

まだメカニズムはよく分かってませんが、ヨガを定期的にやっている人は脳のいくつかの領域で灰白質が増えるという報告があります。

2022年に出た研究(ソース)では、脳の働きがちょっと下がってきて、なお心臓や血管の病気リスクが高い女性が、ヨガによって脳の状態が改善するかどうかを調査しています。

このランダム化比較試験は、22人の女性(平均年齢61歳)を対象にしたもので、

  1. 主観的な認知機能の低下とひとつ以上の心血管リスク因子を持つ人だけを選択

  2. 参加者を、12週間のヨガ(クンダリーニヨガとキルタンクリヤ(瞑想))、または記憶の強化トレーニングのどちらかへランダムに割り分ける

  3. 参加者の脳の灰白質をMRIで調べ、さらに記憶機能質問票(MFQ)を含む認知テストを指示。脳の構造と機能にどんな変化が起きたかを調べる

みたいになってます。

12週間のヨガで、果たしてどんなメリットが得られたのか、ということですね。

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ファインマン・テクニックで学習したことを頭に叩き込む!

日々生きていく上で、仕事上のことだったり、趣味のことだったり何かを学習することに事欠くことはありません。

で、どういう学習方法をするのが効率的に頭に内容を入れることができるのでしょうか。

ノーベル賞受賞者のリチャード・ファインマンが考案した「ファインマン・テクニック」を紹介したいと思います。

考え方がシンプルで使い勝手が良いようです。

ファインマン氏のテクニックは、

専門用語や曖昧な言葉を使ったり、複雑にしか説明できないことは頭に入ってない証拠である!

みたいな感じです。

ファインマン先生は、「物事は単純であればあるほど学びやすい!という信念の持ち主で、複雑な説明や教科書から引用した用語ばっかりの知識は頭に定着しづらいと考えています。

本を読む本」のモーティマー・アドラーも「自分の考えていることは分かっているが、それを表現できないという人は、たいてい自分が何を考えているのか分かっていない」と言っています。

複雑で抽象的な情報が脳に残りにくいのは間違いないので、これは真実と言えそうですね。

で、ファインマン・テクニックは4つのステップで構成されていて、簡単に説明すると以下のようになります。

  • ステップ1:学びたいことを選ぶ:自分が学びたいと思っていることをひとつ選ぶ。例えば、「科学的な適職選びについて分かっていることは?」とか、「科学的に有効な体重減少の方法は?」など。
  • ステップ2:そのテーマを脳内の子供に説明する:続いて、脳内に12歳ぐらいの子供をイメージして、その子供に「学びたいこと」を説明していきます。そうすると、最初から最後まで徹底してシンプルな言葉で説明する必要が出てくるので、「こんなところで言葉に詰まった」とか「この説明はまったく意味をなしていない」とか「言葉が出なくて大変」「専門用語を使わないと説明できない」と言った状態になるはずです。このポイントこそが「自分の知識のダメな点」なので、そこを簡単にメモしておけば大丈夫です。たいていの場合、自分の初期想定よりも知識がわかってないことに気づくので、落ち込んだりしますが。
  • ステップ3:つまずいたらとこを確認:説明が終わったら、学びたい文献を見直して理解が足りないことをチェック。脳内の12歳が理解できるように、再びわかりやすい説明をするようにチャレンジ。専門用語や抽象的な表現を使わなくても大丈夫なとこまで頑張る。
  • ステップ4:整理・復習:ステップ2と3をくり返す。

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野菜は生それとも調理した方が健康にいいの?!

野菜は生で食べるべきか?それとも料理して食べるべきか?」という問題は前からあって、「生食のほうが栄養価が高い」って主張がある一方で、「調理したほうが逆に栄養が吸収される」みたいな主張もあります。

2022年に「生の野菜か調理した野菜かが心臓病にどう影響を与えるのか」問題を調べたデータ(ソース)が発表されていて、参考になるかと思います。

これは英国バイオバンクの健康データを使ったもので、特に心疾患がない男女39万9586人を対象にしています。参加者の平均年齢は約56歳、約55%が女性で、

  • 2006年から2010年にかけて、食事の内容、ライフスタイル、健康状態などを調べ、さらに身体計測と血液、尿、唾液の採取も行う
  • 食事に関するアンケートをもとに、それぞれが「1日に平均でどれぐらいのサラダなどの生野菜を食べるか?」や「1日に平均でどれぐらい調理済みの野菜を食べるか?」を判断する
  • 野菜の摂取量を4段階に分類し、生野菜と調理済み野菜それぞれの摂取量をベースに、みんなの健康レベルと比較する

という感じの研究です。

ここでいう「健康レベル」は、おもに心臓や血管の病気による入院または死亡をベースに判断していて、そのうえで数字に影響しそうな要素をコントロールしてあります。

平均の追跡期間は約12年で、分析したら以下のように結果になっています。

いずれも、野菜をたくさん食べる人と、ほとんど食べない人を比べた場合の数値になっております。

  • 心疾患の発症率
    • 生野菜をたくさん食べた場合の発症リスクの低下率=12〜21%
    • 調理済み野菜をたくさん食べた場合の発症リスクの低率=0〜23%
  • 心疾患による死亡率
    • 生野菜をたくさん食べた場合の発症リスクの低下率=15〜26%
    • 調理済み野菜をたくさん食べた場合の発症リスクの低率=4〜33%

なんだか数字にだいぶ幅がありますけど、これは「どの要素でデータを調整するか?」によって、結果が大きく変わってくるのが原因です。

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