ファインマン・テクニックで学習したことを頭に叩き込む!

日々生きていく上で、仕事上のことだったり、趣味のことだったり何かを学習することに事欠くことはありません。

で、どういう学習方法をするのが効率的に頭に内容を入れることができるのでしょうか。

ノーベル賞受賞者のリチャード・ファインマンが考案した「ファインマン・テクニック」を紹介したいと思います。

考え方がシンプルで使い勝手が良いようです。

ファインマン氏のテクニックは、

専門用語や曖昧な言葉を使ったり、複雑にしか説明できないことは頭に入ってない証拠である!

みたいな感じです。

ファインマン先生は、「物事は単純であればあるほど学びやすい!という信念の持ち主で、複雑な説明や教科書から引用した用語ばっかりの知識は頭に定着しづらいと考えています。

本を読む本」のモーティマー・アドラーも「自分の考えていることは分かっているが、それを表現できないという人は、たいてい自分が何を考えているのか分かっていない」と言っています。

複雑で抽象的な情報が脳に残りにくいのは間違いないので、これは真実と言えそうですね。

で、ファインマン・テクニックは4つのステップで構成されていて、簡単に説明すると以下のようになります。

  • ステップ1:学びたいことを選ぶ:自分が学びたいと思っていることをひとつ選ぶ。例えば、「科学的な適職選びについて分かっていることは?」とか、「科学的に有効な体重減少の方法は?」など。
  • ステップ2:そのテーマを脳内の子供に説明する:続いて、脳内に12歳ぐらいの子供をイメージして、その子供に「学びたいこと」を説明していきます。そうすると、最初から最後まで徹底してシンプルな言葉で説明する必要が出てくるので、「こんなところで言葉に詰まった」とか「この説明はまったく意味をなしていない」とか「言葉が出なくて大変」「専門用語を使わないと説明できない」と言った状態になるはずです。このポイントこそが「自分の知識のダメな点」なので、そこを簡単にメモしておけば大丈夫です。たいていの場合、自分の初期想定よりも知識がわかってないことに気づくので、落ち込んだりしますが。
  • ステップ3:つまずいたらとこを確認:説明が終わったら、学びたい文献を見直して理解が足りないことをチェック。脳内の12歳が理解できるように、再びわかりやすい説明をするようにチャレンジ。専門用語や抽象的な表現を使わなくても大丈夫なとこまで頑張る。
  • ステップ4:整理・復習:ステップ2と3をくり返す。

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結婚したほうが独身より年収が高くなるの?

結婚している人は独身の人よりも年収が多いという話はよく聞きます。

これは日本でもアメリカでも見られる現象で、全体的に既婚者の方が収入が多い傾向にあり、特に男性その傾向が強いです。

このような現象がなぜ起きるのか?ってとこについてはいくつかの仮説があって、

  • 年収が多い人ほど魅力的に思われて結婚しやすいから?
  • 結婚した人ほど責任感がわいてもっとがんばって働くから?

などが言われていますが、2021年の研究(ソース)では「なぜ結婚したほうが年収が高くなるのか?」という問題についてまた別の観点から回答しています。

この研究は、 独身者と既婚者の仕事探しをシミュレーションするモデルを構築し、仕事探しの期間や労力、リスクなどを組み込んで計算したもので、いままでにないアプローチです。

結論としては、

  • 既婚者はパートナーの収入に頼りつつ仕事を探すことができるため、より多くの時間をかけて仕事を厳選することができる
  • 独身の場合は、自分以外に収入源がない状態で仕事を探す時は、おそらく最初に就ける仕事に就くだろうと考えられる
  • 全体的には、既婚者のほうが早く出世する傾向もある。これは、既婚者が「自分の現在の賃金が、配偶者の仕事探しに影響するだろう」と理解しているため、仕事探しにコストがかかっても、より良い仕事を見つけるために大きな努力をする傾向があるからだと思われる

という感じになっています。

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楽観的な人は29%長生きするってホント!?

楽観的な人は長生きする!」っていう面白いデータ(ソース)が2017年に出ています。

これはハーバード大学の調査で、看護師健康調査から約7万人の女性(平均年齢70才)を対象にしています。

2004年に全員の「楽観レベル」をテストしたうえで、2006年から2012年に参加者がどうなったかを調べたコーホート研究になっています。

ここでいう楽観主義っていうのは、「先行きが不透明な時期でも未来は良くなると感じられる」みたいな性質のことです。

悪く言えば単なるバイアスなんですが、この傾向が高い人ほど病気にかかりにくいようです。

楽観主義だと生存率が29%もアップ

具体的な数値をあげると、

楽観主義が高い人は…

    • 楽観レベルが低い人に比べて生存率が29%高かった
    • 癌の発症リスクは16%低かった
    • 心疾患の発症リスクは38%低かった
    • 脳卒中の発症リスクは39%低かった
    • 感染症の発症リスクは52%低かった

みたいになっていて、かなり違います。

ちなみに、この数値は、年齢、教育レベル、パートナーの有無という変数を調整しています。

性格が楽観的なだけでなぜか長生きする

こういう論文に対して、これまでは「楽観的な人は健康的なライフスタイルを送りやすいからではないか?」という説明がつくのが定番でした。

楽観的な人ほどタバコを吸わないし、運動もするんのじゃないのかということです。

というわけで、今回の研究では、そのへんの変数も調整しています。

具体的には、

  • レステロールや血糖値のレベル
  • タバコを吸うかどうか
  • 定期的に運動をしているかどうか
  • 野菜をたくさん食べてるかどうか

などの要素も省いていったのですが、

それでも楽観的な人は死亡率が9%低い!

という結果でした。

つまり、健康的なライフスタイルとは関係なく、性格が楽観的なだけでなぜか長生きするということになります。不思議ですね。

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失敗にへこたれやすい人ってどんな性格なの?

人生には色々失敗があることが多いですが、これに気持ちが負けてやる気がなくなる人と、失敗を糧にして再出発できる人はどう違うのでしょうか?

エクス・マルセイユ大学などから(ソース)、「失敗にへこたれやすい人ってどんな性格なの?」を調べたデータが出ていて参考になると思います。

フランスの男女80人(年齢18〜61歳)が研究の対象で、調査が行われた4週間の間に「どのような求職活動をして、それが失敗に終わったかどうか?」を尋ねました。

さらにみんなの自己効力感(就職面接に受かるかどうかの自信)と、

ビッグファイブ(

開放性=知的好奇心、

誠実性=まじめさ、

外向性=社交的、

調和性=やさしさ、

神経症傾向=不安や緊張)

も調べてみたところ、結果は以下のようになりました。

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