結婚したほうが独身より年収が高くなるの?

結婚している人は独身の人よりも年収が多いという話はよく聞きます。

これは日本でもアメリカでも見られる現象で、全体的に既婚者の方が収入が多い傾向にあり、特に男性その傾向が強いです。

このような現象がなぜ起きるのか?ってとこについてはいくつかの仮説があって、

  • 年収が多い人ほど魅力的に思われて結婚しやすいから?
  • 結婚した人ほど責任感がわいてもっとがんばって働くから?

などが言われていますが、2021年の研究(ソース)では「なぜ結婚したほうが年収が高くなるのか?」という問題についてまた別の観点から回答しています。

この研究は、 独身者と既婚者の仕事探しをシミュレーションするモデルを構築し、仕事探しの期間や労力、リスクなどを組み込んで計算したもので、いままでにないアプローチです。

結論としては、

  • 既婚者はパートナーの収入に頼りつつ仕事を探すことができるため、より多くの時間をかけて仕事を厳選することができる
  • 独身の場合は、自分以外に収入源がない状態で仕事を探す時は、おそらく最初に就ける仕事に就くだろうと考えられる
  • 全体的には、既婚者のほうが早く出世する傾向もある。これは、既婚者が「自分の現在の賃金が、配偶者の仕事探しに影響するだろう」と理解しているため、仕事探しにコストがかかっても、より良い仕事を見つけるために大きな努力をする傾向があるからだと思われる

という感じになっています。

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失敗にへこたれやすい人ってどんな性格なの?

人生には色々失敗があることが多いですが、これに気持ちが負けてやる気がなくなる人と、失敗を糧にして再出発できる人はどう違うのでしょうか?

エクス・マルセイユ大学などから(ソース)、「失敗にへこたれやすい人ってどんな性格なの?」を調べたデータが出ていて参考になると思います。

フランスの男女80人(年齢18〜61歳)が研究の対象で、調査が行われた4週間の間に「どのような求職活動をして、それが失敗に終わったかどうか?」を尋ねました。

さらにみんなの自己効力感(就職面接に受かるかどうかの自信)と、

ビッグファイブ(

開放性=知的好奇心、

誠実性=まじめさ、

外向性=社交的、

調和性=やさしさ、

神経症傾向=不安や緊張)

も調べてみたところ、結果は以下のようになりました。

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睡眠不足を引き起こしている原因は上司かもしれない?!

悪い上司は部下の睡眠にダメージを与える!」という面白い研究(ソース)があります。

ブラックな上司だと、ストレスが激増するのは当然なので、確かに睡眠にも悪影響は出るだろうと思いますが、このオレゴン健康科学大学などの研究チームは「上司が睡眠に影響するのはストレスだけではない」と主張しています。

それは、主に2つの原因をあげています。

  1. 「僕は数時間しか寝ないで働いてる」とか寝ない自慢をするタイプの上司を持ってしまうと、部下に「8時間も寝るのはダメなのか」という罪悪感を抱かせ、自分自身の健康を顧みない態度を育ててしまう
  2. 上司が従業員のワークライフバランスをサポートせず、プライベート中にも仕事の連絡をしてくる場合は、部下が「つねに臨戦態勢でいなければ」という気分になり、そのせいでやはり睡眠の質が下がってしまう。実際、新型コロナで増えた在宅勤務の研究でも、上司が通常の勤務時間外に介入してくる会社ほど、在宅ワークのパフォーマンス低下することが示されている。

確かに上司は部下の睡眠への影響が大きいということで、研究チームは、この考え方を「スリープ・リーダーシップ」と呼んでます。

研究チームによれば、

” 家族をサポートしてくれるような上司を持つ従業員は、仕事と家庭を両立させる際の時間管理が容易になるだろう。

そして、時間管理ができるようになると、従業員は規則的な就寝時間を確保したり、時間通りに就寝したり、より長く眠ったりできるようになる。”

とのことです。

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通勤は仕事に悪影響を及ぼすの?

通勤の弊害については、以前記事にしましたが、離婚率が上がったり、幸福度が下がったりなどの影響があります。

通勤時間が長いと離婚しやすい?!

2021年に出た研究(ソース)は、具体的に「通勤によって仕事のパフォーマンスが下がらない人の特徴とは?」みたいなとこを調べていて参考になります。

これはダートマス大学などの調査で、研究の内容は、

  1. コロナ禍前の1年間に274人へ協力を頼み、フィットネストラッカーやスマートフォンを使って通勤前と通勤後の30分間のデータ集める
  2. そのデータを分析して、職場でのパフォーマンスをチェックする

みたいになってます。

トラッカーで通勤時のデータを集めて、それが個人の仕事のパフォーマンスを予測できるかどうかを調べたわけです。

その結果をおおまかにまとめると以下のような感じです。

  • 仕事のパフォーマンスが低い人は、通勤前、通勤中、通勤後のストレスレベルが高い
  • 仕事のパフォーマンスが低い人は、通勤中に携帯電話をよく使う
  • 仕事のパフォーマンスが高い人は、出勤と退勤の時間に一貫性がある
  • アクティブな通勤(徒歩や自転車)をしている人ほど、職場での生産性が高い傾向がある

だったそうです。

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