「意見を簡単に変える 」vs「意見を変えない」周りの印象が良いのはどちらか?

「意見を変えない頑固な人」というとなんだか困った人のような印象がありますが、「実は相応のメリットもある!」といった内容のデータ(ソース)が出ています。

「イヤなやつほど仕事がデキる」で有名なフランチェスカ・ジーノ教授の研究です。

研究の内容は、まず実験の参加者を「起業家」と「投資家」の役に割り振ったうえで、以下のような指示をしてます。

  1. 起業家を演じるグループ全員に「自分のビジネスアイデアを揺るがす情報」を見せる
  2. 起業家グループを半分にわけ、一方には「自分の意見を変えた!」と表明してもらい、残りには「自分の意見は揺らがない!」と表明させる
  3. その姿を投資家グループに見せて、どんな印象を抱いたかを採点してもらう

という感じです。

意見を簡単に変えた人と変えない人では、第3者からの印象にどのような違いがあるのか?という問題ですね。

その結果をまとめると以下のようになります。

  • 意見を変えた人に対して、多くの参加者は「この人は自信はないが頭はいいんだろうな」と判断した
  • 意見を変えなかった人に対して、多くの参加者は「この人は知性はいまいちだが自信に満ちあふれてるな」と判断した

つまり意見を変えないことにも一定のメリットがあるのではないか?ということです。

実際、この研究では、以下のような結果も出てたりします。

  • 頭の良さが重視される仕事(応用化学とか)では、意見を変えた人を「重んじるべきだ!」と判断されるケースが多かった
  • 自信の高さが重視される仕事(スピーカーとか)では、意見を変えない人も重んじられた

ということで、こちらも納得の内容ではないでしょうか。

意見を変えることに対してどう思うかは、その時の状況に左右されるわけです。

要するに、この研究が正しいならば、

  • 知性をアピールしなければならない場面では、ちゃんとした根拠があれば意見を変えたほうが良い
  • 自信をアピールしなければならない場面では、意見を簡単に変えないほうが良い

と言えそうです。

現実には知性と自信を同時にアピールする場面もあるので、のさじ加減は難しいところです。

専門家の見解は束になった素人の意見に負けてしまう!?

2017年のデータによると、「専門家の見解は束になった素人の意見に負ける」という結果が(ソース)が出ていて面白いです。

これはロンドン大学の実験で、146人の男女を対象にしています。平均年齢は31才で、学校で基本的な確率や統計を学んだ人だけを選んでいます。

具体的には、まずは全員に5つの社会問題について考えてもらいました。

たとえば、「町の中に車が通っていけないエリアを作るべきか?」とか「車禁止エリアを作ると町内の経済は潤うか?」とかいったようなことです。

さらに、それぞれの社会問題には、

  • 専門家の意見(過去の正解率80%)
  • 専門家に反対する一般人の意見(過去の正解率51%)

がついてるのがポイントです。

すべての参加者には、専門家と一般人が過去に出した正解率も合わせて伝えてあります。

そのうえで、みんなに「専門家と一般人のどっちが正しいと思う?」と聞いたうえで、ベイズの定理(条件付き確率に関して成り立つ定理)から導きだした確率モデルと照らし合わせました。

というと、誰もが「専門家の意見を信じるのでは?」と思われますが、実際は違っていました。

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