腸で作られたセロトニンは幸福感に影響する?!

腸内細菌がセロトニンを作ってそれが脳に作用し、私たちの幸福感をもたらしてくれるという説があります。

腸で作られた神経伝達物質は幸福感に影響する?!

2015年の研究ではセロトニンの90%は腸で作られるという結果があります(ソース)。

それで、人間の幸福に大事なホルモンであるセロトニンを作ってくれる腸をいたわると幸福になれるという話です。

腸内細菌がセロトニンのような神経伝達物質を作ってくれて、これが脳に作用するのではないかということですね。

ですが、反対に、腸内でセロトニンが作られるのは間違いないが、腸のセロトニンは脳の血液脳関門を通らないので、腸内セロトニンと幸福は関係が無いという考え方もあります。

第一のポイントとして、腸で作られたセロトニンが脳に届かないって話は正しいようです

脳には異物を通さないバリアがあって、関所でブロックされてしまうからです。

ですが、実はそんな単純な話ではなく、腸内環境の悪化とメンタルが連動してるというデータは多くあるので(ソース1ソース2)、2010年代に入ってから「やはり腸内のセロトニンって脳に影響しているのでは?」という研究が進んできました。

続きを読む

微生物と上手くやっていこう!

人間の体は微生物のかたまりです。

腸内細菌はもちろんのこと、肌や内臓といったあらゆるエリアに住み着いて、複雑なエコシステムを作り上げています(ソース)。

これは近年になって研究が進んだ分野なので、エコシステムの全容はわかってないのですが、人類が微生物たちと協同で免疫システムを作ってきたのは間違いないようです(ソース1,ソース2)。

また、この協同作業の歴史は遺伝子にも書き込まれていて(ソース1,ソース2)、もはや人間は微生物の助けがないと正常に機能しないことが分かっているのです。

微生物は人間の旧友

この仮説は2003年ごろから提唱されたもので、一般に「旧友仮説」などと呼びます(ソース1,ソース2)。「アレルギーの原因は殺菌のし過ぎが原因だ!」と主張する「衛生仮説」の考え方を、さらに広げたわけです。

私たちは、昔ながらの仲間をどんどん殺菌しすぎるし、まともな食物繊維もあげないしで、微生物たちから見放されてしまい、さまざまな病気が引き起こされてしまっています。

で、微生物をちゃんと扱ってないことで起きる不調として、

  • アレルギー
  • うつ病、不安症、ADHDなど
  • 肥満
  • 糖尿病
  • 慢性疲労
  • 心疾患
  • 肌荒れ

などがあげられます。

続きを読む

腸内の良い細菌を増やすベストな食物繊維は?

昨日に引き続き食物繊維の話です。

イヌリンは最強の食物繊維だ!

アンチエイジング効果として食物繊維は欠かせないもので、2015年のメタ分析(ソース)によると、一日10g食物繊維を増やすと死亡率が11%、心疾患が20%減るという結果がでています。

その理由としては、

  • 食物繊維が腸内細菌の量を増やす(食物繊維をエサにして細菌が増える)
  • 腸内細菌が食物繊維を分解して、腸を守る脂肪酸を作る(酪酸とか)
  • 不溶性食物繊維が腸の働きを刺激する

などがポイントです。

食物繊維の種類によっても作用は異なっていて、たとえば酪酸の生成だったらレジスタントスターチ(穀類やいも類、豆類などに含まれる)が優秀だったり、腸の刺激って意味ではオオバコ(多年草の一つで外皮に食物繊維が含まれる)が良かったりと、目的に応じて選ぶことも必要です。

続きを読む

チーズで腸内環境が良くなる!

チーズは発酵食品で、以前の記事(発酵食品は心にも体にも良い)で紹介したように様々なベネフィットがあります。

コペンハーゲン大学の研究で被験者に3パターンの食事を2週間行ってもらいました。(ソース
1つはミルクが多い食事
2つはチーズが多い食事
3つは乳製品を無くした食事

それぞれの食事を摂った被験者の腸内環境を調べると、チーズを多く食べたグループが人間の体に良い腸内細菌が増えた時に分泌される腸内の短鎖脂肪酸(Short-chain fatty acids)が増えていました。

この短鎖脂肪酸は腸のバリアに穴が開いてしまうリーキーガットを防いでくれる効果もあります。

脂肪分のデメリットはどうでしょうか? 続きを読む