もっと痩せたいと思うと逆に太りメンタルは弱くなり病気にもかかりやすくなる!

十分に痩せてるのにダイエットしようとする人が多いという話を聞いたことがありますが、もうすでに十分痩せているのに、さらにモデル体型を目指してしまう場合です。

特に日本の女性には慢性的なカロリー不足(20代女性の平均摂取カロリーは1日1628kcalと言われています)が普通で、ホルモンバランスを崩しかけてる人もいるようです。

せっかく体重は減ったのに、慢性疲労とうつ症状で気分はよくないみたいになって残念です。

ということで、体重へのこだわりが強すぎる人のために「まずは自分の体型を受け入れたほうがいい」というデータの話です。

メンタルと体重には強い関係があって、いろいろと研究も進んでいます。

1.自分の体型を受け入れないと病気の発症率があがる

これはコロンビア大の論文(ソース)で、15万人の健康調査を分析したところ、

もっと体重を減らしたい!と思ってる人ほど

    • 病気になりがち
    • 主観的な気分も悪化しがち
    • 特に女性ほど悪影響を受けがち

といった傾向が出たそうです。

いっぽうで自分の体重にこだわっていない人は、ちょっと太りぎみでも病気にかかりにくかったということです。

どんな理由があるのか不明ですが、自分の体型を受け入れたほうが気分良く過ごせるのは間違いないようです。

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肉を食べないとメンタルが悪化するかも?!

「肉を食べないとメンタルが悪化するのでは?」という考え方は、いくつかの観察研究で報告されてきた話です(ソース)。

VeganやVegetarianって本当に健康的なの?

ですが、この説については不明なことも多く、他方では「ベジタリアンでもメンタルには問題ない!」みたいな報告も多少出てたりします。

が、そこで2021年に行われたメタ分析(ソース)は、「肉の摂取はメンタルに良いのか?」をしっかり調べた内容になっていて、過去に出た類似の報告よりも信頼がおけそうです。

このメタ分析は、「肉を食べる人と食べない人のメンタル」について調べた先行研究から20件を選択し、肉を食べる人15万7778人と、肉を食べない人1万3259人を対象にしてます。

そのうち8件の研究は米国または北米の人で、11件は米国以外の国( ヨーロッパ、アジア、オセアニア)となっていて、参加者の年齢は11~105歳までと幅広いです。

また、データの質は全体的に悪くなく、質が高いと判断されたものが3つ、中程度の品質と判断されたのが6つとのことです。

従来の研究よりも全体の質は高いし、分析の方法も厳密になっています。

では、分析の結果をまとめると、以下のようになります。

  • 肉を食べる人よりも、肉を食べない人の方がうつ病のレベルが高った(g = 0.216)
  • 肉を食べる人は、肉を食べない場合と比べて、うつ病( g = 0.216)および不安(g = 0.17)に苦しむ率が下がる傾向があった
  • ベジタリアンと比べて、肉を食べる人は、ゆううつ感(g = 0.26)と不安感(g = 0.158)の両方が低かった
  • 上述の傾向は、性別には関係がなかった
  • 「肉を食べるとメンタルが改善する」という傾向は、研究の質が高ければ高いほど大きくなり、一貫性があることが示された

だったそうです。

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スポーツ観戦はテレビで見てもメンタルにいい!

スポーツは心身に良いというのは知られていますが、新たに「スポーツは見るだけでもメンタルに良い!」との研究(ソース)が出ててスポーツをしない人にも参考になりそうです。

これは筑波大学などが行った2021年の調査で、日本老年学的評価研究というプロジェクトのデータを使ってます。

全国60以上の市町村から約30万人の高齢者を定期的に調査して、普段の運動量、メンタルの状態、食事の質なんてのをチェックしてる大規模なデータです。

今回は、このデータから「いつもどれぐらいスポーツを見てますか?」って質問に答えた約2万人の参加者をピックアップして、スポーツ観戦と幸福度の関係を見ています。

スポーツの試合を見にいく人はメンタルの状態がいい!という研究はありますが、テレビで見た場合はどうなのか?という疑問を調べたものはなかったので、面白い研究ではないかと思います。

で、分析の結果をまとめると、以下のようになります。

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激しい不安を3週間で普通にするたの食事法とは?

食事はメンタルにも大事であることは以前記事にしていますが、心と体は一緒なので当然のことだと思います。

メンタルが11%改善するMINDダイエットとは?

2019年に出たデータ(ソース)も食事とメンタルの研究で、「鬱と不安に悩む人が健康的な食事を3週間続けたらどうなるのか?」という問題を取り上げています。

これは20歳前後の男女76人を対象にした実験で、参加者は、

  • DASS-21-D(ソース)という定番のメンタルテストで7点以上を取った人(7点以上は結構メンタルが良くないレベル)
  • DFS(ソース)という定番の食事調査で57点以上を取った人(57点はかなり食生活が乱れてると思われるレベル)

みたいになってます。

いつも不安ぎみで食生活が貧しい人だけに的を絞ったわけです。

実験では被験者を「健康食グループ」と「普段どおりの食事グループ」にわけて3週間続けてもらいました。

「健康食グループ」には以下の食事内容を伝えています。(1カップ=240ml)

毎日食べるもの

  • 野菜を1日5カップ
  • フルーツを1日2つ
  • 全粒粉を1日3カップ
  • タンパク源(脂身の少ない肉、鶏肉、卵、豆腐、豆類)1日170g〜255g
  • 乳製品1日130g
  • 魚を週に200g〜250g
  • ナッツ類1日小さじ3杯分
  • オリーブオイル1日小さじ2杯
  • ターメリックとシナモン1日小さじ1杯

減らすもの

  • 精製された穀類(パン、パスタ、白米など)
  • 砂糖
  • 脂肪
  • 加工肉
  • ソフトドリンク(砂糖入り)

ぱっと見は地中海式ダイエットに似てますが、これはオーストラリア政府が定める健康食ガイドラインをベースにしてるそうです。

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