ここ数十年の心理学では、ポジティブシンキングは効かないというのもありますが、「幸福を追い求めるのは逆効果だ」というデータも多く出ています。
その代表が、「予想どおりに不合理」で有名なダン・アリエリー博士による2003年の実験(ソース)です。
参加者たちは以下の4グループに分かれて、ストラヴィンスキーの「春の祭典」を聞いてもらいました。
- 曲を聴きながら「幸せな気分になる」とがんばる
- いつもと同じように聴く
- 曲を聴きながら、自分の気分の変化を数字で採点
- 「幸せな気分になる」とがんばりながら曲を聴き、気分の変化を数字で採点
その結果は、
- いつものように曲を聞いた参加者は、「幸せな気分になる」とがんばった参加者にくらべて幸福感が450%も高かった
- 曲を聴きながら自分の気分の変化を採点した場合は、いつものように曲を聞いた参加者にくらべて幸福感が750%も低かった
ということになりました。