新型コロナの陰謀論を信じやすい人の性格とは?

以下のような新型コロナに関する陰謀論聞いたことあると思います。

1. 発生源とされている武漢にあるウイルス研究所で作られ、それが市中に漏洩してしまった。

2.フェイスブックとツイッターを介して広まった、今回の新型コロナウイルスはワクチンとして開発され、2015年に特許が取得されていた。

3.ビル・ゲイツはかねてより疫病の世界的パンデミックに警鐘を鳴らしていたことから、彼が、資金提供して開発されたものである。

4.中国での死者数は実は100万人以上(WHOの事務局長補は公式に否定)

5.武漢で遺体の大量焼却が行われている。

こういう「新型コロナの陰謀論を信じやすい人に特有の性格がある」というデータ(データ)が出ていて興味深いです。

これは406人のイギリス人を対象にしたテストで、まずはオンラインで参加者にさまざまなパーソナリティテストを実施しました。

さらに、みんなに一般的な陰謀論と新型コロナに特有の陰謀論をどのように考えているかを答えてもらいました。

たとえば、参加者には「新型コロナが本当に存在するという証拠はない」といった文章に同意するかどうかを判断してもらったり、さらにはそれぞれの陰謀説を広める意思があるかどうかも評価して判断しました。

そのうえで、新型コロナの陰謀論を信じる人たちと、パーソナリティの相関を見たところ、結果は、

新型コロナの陰謀を信じる人ほど、マキャベリズム、サイコパス、集団的ナルシシズムが強い傾向があった。

さらに、これらの性格特性を持つ人は、ワクチンを接種しないと答える傾向もあった

ということでした。

いわゆるダークトライアドな人ほど新型コロナの陰謀論にはまる傾向があるとのことです。

ダークトライアドというのは、

  • マキャベリズム=他者を戦略的に操作しようとする人
  • サイコパス=冷淡さと感情の欠如を特徴とし、衝動性と反社会性が強い傾向がある人
  • 集団的ナルシシズム=自分の属する集団に誇大な優越感を持つ人。「私の国は最高だ」みたいな感じ

みたいになります。

もともとダークトライアドと陰謀論は相性が良いことがわかっていて、これらの特性を持った人は、他人を操ったり搾取しようとする気持ちが強いので、そのせいで陰謀論的な信念を持ちやすいとのことです。

この調査はすべて参加者の自己申告でデータを取っていて、新型コロナに関する参加者の知識も評価されていないし、横断的に行われた研究なので因果関係もあまり明確ではないです。

ですが、その限界は注意しつつも、陰謀論とダークトライアドは関連が高いということは言えそうです。