ブロッコリーやカリフラワー等で睡眠の質が上がる?!

トリプトファンというアミノ酸は、必須アミノ酸のひとつで、肉やブロッコリー、カリフラワーなどアブラナ科の野菜にふくまれてる成分で、メンタルの安定に良いと言われています。

そのなかでも、近ごろよく言われるのが「トリプトファンは睡眠を改善するのではないか?」という説です。

トリプトファンは睡眠に必要なセロトニンやメラトニンなどのホルモンを作るのに必要なので、トリプトファンの摂取量を増やすことで睡眠が改善する可能性が高いと言えます。

実際、高タンパク食を実践すると、トリプトファンの摂取量が増えるおかげで睡眠が改善したって話も少なくないです。

ただ、高タンパク食は大型中性アミノ酸(LNAA)の摂取も増やして、これがトリプトファンが脳に運ばれるのを阻害する可能性もあります。

トリプトファンで睡眠を改善するには、食事にふくまれるトリプトファンの量よりも、食事のトリプトファンとLNAAの比率の方が重要になってきます。

というわけで、2022年に出た研究(ソース)は、「どんな食事でトリプトファンを摂取すれば睡眠の質が改善するのか?」という点を調べていて参考になりそうです。

これはシンガポールに住む中高年者104人を対象にしたテストで、以下の要素の関連性を調べた研究になっています。

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Lテアニンは睡眠効果だけにとどまらない!

テアニンは緑茶などに含まれていて、昔から気持ちを落ち着ける効果で有名です。

2004年の研究では、ベッドに入る1時間前にテアニン200mgを飲んでもらったら、起き抜けのスッキリ感が上がった (ソース)などの報告があります。

研究者によれば、

いくつかの実験データは、テアニンには大脳皮質のアルファ波を有意に増やす効果を示している。

その結果、テアニンを飲んだ者は眠気を感じることなくリラックス効果が得られる。

とのことです。

テアニンには、ストレスホルモンであるノルエピネフリンやコルチゾールを減らして、血圧まで下げてくれるらしいです。

テアニンと睡眠の関係については2011年の実験(ソース)も有名で、97人の男性に1日400mgを飲んでもらったら、やはり睡眠効率(横になってる時間と実際の睡眠時間の割合)が改善したとのことです。

用法としては、1回50㎎から400mgのテアニンを寝る30分から60分前に飲めば大丈夫です。

たいていの研究では200mgで良い成果が出ているで、まずはこれぐらいから始めてみるのが良いと思います。

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睡眠についてのありがちな4つの誤解とは?

認知療法のテクニックを睡眠に応用した本として評価が高い「Quiet Your Mind and Get to Sleep」による、「睡眠に関する4つのありがちな誤解」が面白いので紹介します。

誤解その1:適切な睡眠時間は7〜8時間

よく「人間に必要な睡眠時間は7〜8時間」と言われていますが、実はそこまで明確に証明されたわけではありません。

必要な睡眠時間は人によって大きく異なり、7時間以下で十分なこともあるし、9時間が最適という人もいます。

また、睡眠時間は、よい睡眠に必要な要素の1つです。

自分にとって適切な睡眠時間を知るには、まずは7時間の睡眠で自分の体調がどう変わるかをチェックします。

そこから睡眠時間を増減しながら、もっとも体調がよくなる時間を確かめていくのが良いですね。

誤解その2:朝の目覚めが悪いのは、よく眠れていない証拠

たいていの人は、どんなに睡眠の質がよくても起床から30分はぼーっとするのが普通です。

「睡眠慣性」や「睡眠酩酊」と呼ばれる現象で、睡眠から覚醒に移ろうとしているために起きます。

ちなみに、夜型の人ほど「睡眠酩酊」を経験しやすい傾向があります。

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睡眠の質を上げるためにいつ運動したらいいの?

運動の効果を最大限に発揮するには一日のどのタイミングで行うのかというのは皆知りたいと思います。

2021年に出たメタ分析(ソース)だと「睡眠の質を上げるのは夜に運動である!」って結論になってて参考になると思います。

これはコンコルディア大学などの研究で、

  • 座り仕事をしており、かつ健康で睡眠に問題がない人たち(18歳から50歳)が対象
  • 就寝前に行われる定期的な運動によって、睡眠の質が変わるかどうかを調べた研究を選択
  • 過去15件の研究から合計194人のデータをまとめる

となってます。

一般には寝る前の運動は眠りにくくなると言われているので、それが本当かどうかを調査しています。

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