脳神経外科医の篠浦伸禎氏と、タイ・スカトー寺副住職のプラユキ・ナラテボー氏の対談本である、「脳と瞑想」を紹介します。
プラユキ氏が初期仏教の瞑想法を解説して、それに篠浦氏が「それは脳でいうとこんな感じ」と推測を述べるような内容です。
篠浦氏は、自身も簡単な瞑想でアルコール依存を解決した体験があるようです。
篠浦氏によると、
” 酒を飲むということは、脳をアルコールで麻痺させて、脳を使うことを放棄しているわけです。
問題を解決する方向に脳を使うのではなく、恐れから逃げているだけなんですね。
けれども瞑想によって恐れや心配などの余分なものが脳から一度取り払われたことによって、脳が一度リセットされ、脳自身が、自分の脳を使うということを目的に主体的に働くようになったという感じがします。”
認知療法の世界でも「体験の回避」が苦しみの原因だと言われているので、問題から逃げることが問題のようです。