腸内細菌とアルコールの関係について調べた研究(2008年,ソース) によると、どうもアルコールは腸内細菌にダメージをあたえてしまうようです。
ざっくりとした流れは、
- アルコールで腸内に悪い細菌が増える
- その結果、腸に細かな穴が空く
- 穴から毒素が体内に入り込む
- 全身に炎症が起きる
という感じです。炎症はあらゆる不調のもととなるので、なかなか酒とのつきあい方は難しいと感じです。
ポリフェノールは植物にふくまれる成分のひとつで、野菜やフルーツはもちろん、コーヒーやお茶、ワインなどに多く含まれています。
ポリフェノールが大事なのは抗酸化作用が高いからで、癌や糖尿病、老化などにも効果があり、アンチエイジング的には欠かせないポイントです。
実はポリフェノールは、腸内環境を正すためにもとても重要です。
よく研究を見かけるのが、ポリフェノールと腸内環境の関係です。
たとえば、2012年にゲント大学のレビュー論文(ソース)によると、ポリフェノールと腸内環境の関係が上手くまとめられています。
これによると、
ということです。
実はポリフェノールは、一部の食物繊維と同じく腸内細菌のエサになってるわけです。
つまり、ポリフェノールと腸の影響には2パターンあり、
となっていて、かなりの働き者です。
具体的にどの食品のポリフェノールがどんな働きをしているかと言うと、
などがあげられます。
良い菌を増やしてくれつつ、悪い菌の増殖を防いでくれるので、これを摂らないという選択はないですね。
では腸内細菌に効かすためには何を食べたらいいのか?ということが気になりますね。
スパイス類やナッツ類は、適量のポリフェノールが取りづらいので、以下の食品がおすすめです。
このなかでは、カロリーや栄養素的には、ベリー類が最強な感じです。ベリー類を中心にしつつ、有色野菜を色々食べていくのがよさそうです。
2015年にだされた「失われてゆく、我々の内なる細菌」によれば、抗生物質により腸内細菌が死亡し、腸のブロックする機能がなくなり、毒性の強い微生物が全身にまわってしまうそうです。
しかも、この現象は、少しの抗生物質でも起きてしまうので注意が必要です。
1985年の実験(ソース)だと、抗生物質を1回使っただけでも腸内に悪性の菌が増殖して、激しい下痢や大腸炎が起きたということがわかってます。
2008年の実験だと、1回の抗生物質でおよそ3分の1の腸内細菌が悪影響を受けるということです。
それも、1回受けたダメージは半年が過ぎても満足には回復しないそうです。
もともと抗生物質で下痢を起こす人は多いのですが、腸内細菌のダメージによるところも大きいということです。 続きを読む