誰でもネットで荒らしになってしまうかも?!

先日オンラインで嫌な人は実際も嫌な人であるという記事を書きましたが、環境によっては誰もがネットで荒らしになってしまう可能性があるというデータがあってこれもまた面白いと思います。

気分がむしゃくしゃしてやってしまう

これは、スタンフォードとコーネル大の共同研究(ソース)で、2つの調査で構成されていて、一つは667人の男女が対象で、実験内容は以下のようになっています。

  1. 全員に「解くのが難しいクイズ」と「解くのが簡単なクイズ」のどちらかに挑戦してもらう
  2. クイズが終わったあと、全員の「気分」を採点する
  3. 実験用のにせのニュースを用意。記事の内容は同じだが「コメント欄に誰も書き込んでいない状態」と「すでに荒らしコメントが3つ付いている状態」の2パターンを用意
  4. 参加者にどちらかのにせのニュースを読んでもらい、「最低でもひとつ以上のコメントを残してください」と指示

つまり、参加者の環境によって「荒らしたい欲求」が活性化するかを調べたわけです。

その結果は、

  • 簡単なクイズかつコメントがない記事を読んだグループ:35%がネガティブなコメントを残した
  • 難しいクイズだけを受けた、あるいは荒らしコメントがついた記事だけを読んだグループ:50%がネガティブなコメントを残した
  • 難しいクイズかつ荒らしコメントつきの記事を読んだグループ:68%がネガティブなコメントを残した

となっています。

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オンラインで嫌な奴はオフラインでも嫌な奴である!

以前のデータで、 マニトバ大学から「荒らしは単に楽しみたいだけ」という論文がありましたが、

2021年に出たデータ(ソース)も「荒らしする人はどんな人なのか?」という点を調べていて興味深いです。

この文献について、アダム・グラント教授以下のような要約ツイートをしています。

” インターネットが人々を荒らしに変えているわけではない。たんにインターネットが荒らしを目立たせているだけ。

8000人以上の被験者を対象にした、8つの研究による結論。もしあなたがオンラインで嫌な奴なら、おそらくあなたは人の前でも嫌な奴だ

荒らしは注目を集めるために攻撃性を選ぶ。エサを与えるよりも無視したほうがいいだろう。”

これはオーフス大学などの研究チームによる調査で、8434人を対象に8種類の調査と実験を行ったものです。

参加者にネットで攻撃的な行動をしたかどうか以下のような質問をしています。

1.過去30日間に、政治的な内容やコメントをオンラインで投稿ししたが、サイトのガイドラインに違反して警告を受けたり、削除されたり、後になって後悔したり、周囲から攻撃的だと受け取られたことがありますか?

2.過去30日間に、オンラインのテキストベースの政治討論で、政敵をからかったり、他人が傷つくようなコメントを投稿したり、他人をいじめたことがありますか?

3.過去30日間に、オフラインで行った政治の討論で同様の発言をしましたか?

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