友人に愚痴をこぼすと、逆に不満が増してしまう!?

なにか嫌なことがあった時に、誰かに愚痴をこぼして発散する人は多いでしょうが、それは逆効果ではないのか?というデータ(ソース)があります。

これは2018年のアリゾナ州立大学の研究で、

  1. 170人のバス運転手を集める
  2. みんなに「上司への不満をどのように友人に愚痴を言ってますか?」と尋ねる
  3. 参加者が友人に愚痴をぶつけた後で、気分が改善したか悪化したかを調べる

という調査をしたところ、結果は以下のようになりました。

  • 「それはひどいですね」「君の言うとおりですよ」のように、受け身で愚痴を聞いてくれる同僚に不満をこぼすと、その後で上司に対する怒りがアップし、仕事をさぼるようになった
  • 研究者が上司を追跡調査したところ、上司の側も「受け身の同僚に愚痴をこぼした社員は、仕事の手を抜いている」ってところに気づいていた

ってことで、こちらの話をただ聞いてくれる相手に愚痴をこぼすと、その後で仕事の不満や怒りが増してしまうというまさに逆効果になってしまう結果でした。

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いつも文句ばかり言ってる人はどんな心理なの?

文句ばかり言ってると嫌われる!というのは世の真理で、すぐ愚痴をこぼす人や常に不満を漏らす人からは、いつの間にか誰もいなくなってしまうのは当たり前な感じです。

俗に「嫌悪強化」と言われる現象です。

ですから、嫌われ者にならずに心穏やかに過ごしたいなら、文句ばかり言う性質は修正したほうが良いわけです。

2021年に出た研究(ソース)は「そもそも文句ばかり言う傾向はどうして生まれるのか?」というポイントを深掘りしてくれてて役に立つと思います。

これはアラバマ大学などの調査で、実験の内容は、

  1. 110人の大学生(平均年齢20歳、90%が女性)を集めて、毎日朝8時と夜8時にアンケートを実施
  2. 参加者がどれぐらいストレスを感じているか? その日に体験しそうなストレスのレベルはどれぐらいだと思うか? などを1週間調べる

となっています。

要するに、朝目が覚めて「今日はこんなトラブルがあるのだろう?」と思う気持ちが、その日の気分や実際のストレス度を左右するのではないか?と研究チームは考えたわけです。

実験の結果は、

  • 「今日はこんな1日になりそうだ」という朝の予測が、その日の夜の幸福度と大きく関係していた。朝の予測が外れて、日中のストレスが予想よりも大きかった人は、1日の終わりに気分や体調が悪くなった
  • 朝に予測したストレスと幸福度の関係には、レジリエンス(ストレスからの回復能力)も影響していた。レジリエンスが高い人は、その日に待ち受けているストレスを過大評価する傾向があったが、同時に「自分はそのストレスをちゃんと対処できる」と判断しており、その結果として思ったよりストレスの影響を受けなかった
  • 朝のストレス予想が外れ、レジリエンスがない人ほど不平不満を言いやすい

となっています。

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