勉強の前に筋トレして記憶力を高める!

運動が脳の機能に良いという記事は過去にもいくつか書いていますが、「一回の筋トレでも長期記憶が上がる」というデータが出ていたので紹介します(ソース)。

1日20分の運動で頭が良くなる!

有酸素運動で記憶力が高まるのは知られていますが、筋トレについてはそれ程知られて面白い研究だと思います。

これはアトランタのGIT(ジョージア インスティテュート オブ テクノロジー)の研究で、具体的には、

  1. 参加者に数枚の写真を見てもらう(「記憶してください」とは指示しない)
  2. その後、半数の参加者に足の筋トレ(レッグエクステンション)を50回やってもらう。残りの半数は筋トレはしない

みたいな感じになっています。

そのうえで2日後に記憶テストをしたところ、

運動していない参加者で写真を正しく認識したのは50%だったのに対して、筋トレをしたグループは60%だった

という結果でした。

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「意見を簡単に変える 」vs「意見を変えない」周りの印象が良いのはどちらか?

「意見を変えない頑固な人」というとなんだか困った人のような印象がありますが、「実は相応のメリットもある!」といった内容のデータ(ソース)が出ています。

「イヤなやつほど仕事がデキる」で有名なフランチェスカ・ジーノ教授の研究です。

研究の内容は、まず実験の参加者を「起業家」と「投資家」の役に割り振ったうえで、以下のような指示をしてます。

  1. 起業家を演じるグループ全員に「自分のビジネスアイデアを揺るがす情報」を見せる
  2. 起業家グループを半分にわけ、一方には「自分の意見を変えた!」と表明してもらい、残りには「自分の意見は揺らがない!」と表明させる
  3. その姿を投資家グループに見せて、どんな印象を抱いたかを採点してもらう

という感じです。

意見を簡単に変えた人と変えない人では、第3者からの印象にどのような違いがあるのか?という問題ですね。

その結果をまとめると以下のようになります。

  • 意見を変えた人に対して、多くの参加者は「この人は自信はないが頭はいいんだろうな」と判断した
  • 意見を変えなかった人に対して、多くの参加者は「この人は知性はいまいちだが自信に満ちあふれてるな」と判断した

つまり意見を変えないことにも一定のメリットがあるのではないか?ということです。

実際、この研究では、以下のような結果も出てたりします。

  • 頭の良さが重視される仕事(応用化学とか)では、意見を変えた人を「重んじるべきだ!」と判断されるケースが多かった
  • 自信の高さが重視される仕事(スピーカーとか)では、意見を変えない人も重んじられた

ということで、こちらも納得の内容ではないでしょうか。

意見を変えることに対してどう思うかは、その時の状況に左右されるわけです。

要するに、この研究が正しいならば、

  • 知性をアピールしなければならない場面では、ちゃんとした根拠があれば意見を変えたほうが良い
  • 自信をアピールしなければならない場面では、意見を簡単に変えないほうが良い

と言えそうです。

現実には知性と自信を同時にアピールする場面もあるので、のさじ加減は難しいところです。

第一印象を良くするためには「話を盛る」と「正直に話す」のどちらが良いの?

初対面の人にできるだけ良い印象を与えたい!という面接や仕事などの場面は誰にもあると思います。

このような状況でどうするかは、大体大きく見て2つの戦略を使うことが多いのではないでしょうか。

  1. 多少話を盛って自分を大きく見せる
  2. 出来るだけ正直な自分を見せる

ひとつめが相手に偽のシグナリングを送るのに対して、2つめは「こっちは素を見せるから、あとはそちらの希望に見合うかどうかを好きに判断してください」という態度で挑む感じです。

どちらも面接や恋愛の場でよく見かける手法だと思います。

では、このふたつの戦略はどちらが良いのでしょうか?という点について、ゲルフ大学のブルック・シャルボノー博士らが検証テスト(ソース)を行っています。

ここでは複数の実験が行われていて、概要をまとめると、

  1. 仕事の面接を受けた大学生を集め、それぞれがどのような戦略を使ったかを尋ねる
  2. その回答をもとに、みんなの性格特性、面接時における不安のレベル、面接のパフォーマンスと比べる

みたいになります。

実際の面接試験を使って、「相手に良い第一印象を与えるにはどうすべきか?」ってのを調べたわけですね。

まず最初の研究で分かったことは、

「自分を正確に表現する」戦略を使っていたのは、全体のおよそ20%だった

ということです。

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酒を飲んでもネガティブな感情は紛らわせない!

何か嫌なことがあった時、むしゃくしゃしたときお酒でも飲んでぱーっとしようと思ったことはありませんか?

残念ながら 、「酒を飲んでもネガティブな気分はまぎれない!」と主張するデータ(ソース)が出ています。

これはミズーリ大学などの実験で、実験内容は、

  • 110人の男女が参加し、そのうち58人が一般の社会人、52人が境界性パーソナリティ障害の診断を受けた人だった(境界性パーソナリティ障害の人は、飲酒問題を起こしやすいので実験対象に)
  • みんなに3週間にわたって日記をつけてもらい、飲酒の有無、緊張、寂しさなど、さまざまなネガティブな感情を評価するよう指示。アルコールを飲んだ時は、「罪悪感や憂うつ感が薄れた」や「リラックスして落ち着いた気分になった」みたいに、どんな理由でアルコールを飲んだのかを評価してもらう
  • さらに、酒を飲んでから3時間の間に、酒でネガティブな感情のレベルがどう変わったかも調べる

となっています。

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