頭が良くなるBDNFを運動以外で増やす方法4選

BDNFは脳神経や機能の発達をうながすタンパク質で脳の新しい神経を作ったり、古い神経を修復する働きを持っています。

つまり、BDNFが増えるほど脳の働きも良くなると言われています。

BDNFを増やすには運動が一番だと言われいて、どんなエクササイズでも一定量は増えていくようです(ソース)。

脳を鍛える方法はエクササイズだけではありません。もちろん運動がベストなのは間違いないですが、ほかにもいろんな手法が確認されています。

今日は、運動以外でBDNFを増やす方法についてまとめたいと思います。

1.プチ断食

プチ断食には、実は脳を鍛える作用もあります。というのも、運動でBDNFが増えるときは、

  1. エクササイズで体に適度なストレスを与える
  2. 体がストレスに慣れようとして頑張る
  3. 脳をバージョンアップさせるためにBDNFを増やす

という流れがあるのですが、プチ断食のストレスと運動のストレスは似ています。身体に気合いを入れてるという点で、プチ断食はエクササイズに近い行為と言えます。

これは2005年のレビュー論文(ソース)などですでに指摘されている事実ですが、その後の研究があまり進んでいないようです。

いちおう「プチ断食で頭が良くなる」という論文(ソース)はありますが、どのタイプの断食が良いのかは不明ですね。

エクササイズもしつつプチ断食も取り入れるのが良いかなと思います。

2.太陽の光を浴びる

太陽の光を浴びるのはBDNFにも良い効果があります。

これはオランダの観察研究(ソース)によるもので、季節ごとのBDNFを計測してみたところ、

  • 日射量が多い時期ほどBDNFが増える
  • 日射量が少ないとBDNFは減る

という相関が明確に出ています。

どうやら太陽の光を浴びることで体内のビタミンDが増え、その結果としてBDNFの増加につながるようです。

3.砂糖と脂肪を減らす

食事はBDNFに大きな影響があり、なかでも効果が大きいのが砂糖と飽和脂肪を減らすことです。

どちらも摂りすぎるとBDNFが減り、脳の構造まで変化するようです。

これは、2002年の実験(ソース)によるもので、

  • 砂糖と飽和脂肪が多い食事を続けると、およそ2カ月ぐらいからBDNFが激減する
  • さらに海馬(記憶をつかさどるエリア)も変化してしまう

という結果が出ています。

4.サプリ

BDNFを増やす栄養素に関する研究も増えてきて、いくつか次のようなサプリがあります。

  • クルクミン(ウコンに入っている有効成分)(ソース)
  • 緑茶カテキン(ソース)
  • オメガ3(ソース)
  • レスベラトロール(ポリフェノールの一種)(ソース)
  • レジスタントスターチ(穀類やいも類に含まれる)(ソース)
  • ブルーベリー(ソース)
  • ココアフラボノイド(ソース)

などです。

基本的に抗酸化の性能が高いものばかりですね。

以上、BDNFを増やすお勧め4選でした。

運動が最強なのは変わらないので、まずはエクササイズをメインに考えたうえでプチ断食やサプリを組み合わせていくのが良いのかなと思います。

1日20分の運動で頭が良くなる!

1日20分の運動で頭が激しく良くなった!」という研究(ソース)が出ていて興味深いです。やはり運動は頭がよくなる!って思いました。

これはマクマスター大学の実験で95人の男女が対象。まずは全体を以下の3グループに分けて、

  1. 何もしない(コントロール群)
  2. エクササイズ+認知トレーニング
  3. エクササイズのみ

という感じで6週間の様子を見ました。エクササイズは1日20分で週5回ずつ行ったとのことです。

6週間後、全員に認知テストを行ったところ、

エクササイズのみ、またはエクササイズ+認知トレーニングをしたグループは、どちらも同じぐらい記憶の干渉が激しく改善していた!

という結果でした。

「記憶の干渉」とは、新しいことを覚えようとする際に、古い記憶がジャマをすることです。

たとえば、新しく「static」って単語を暗記しようとしたら、すでに覚えた「statistic」という単語のせいで、なかなか頭に入ってこなかったりなどの現象のことです。

勉強で「なんかここだけ覚えられない」みたいなときは、記憶の干渉が起こってるケースが多いようです。

ところが、エクササイズをしたグループは、新しい情報と古い知識がスムーズにつながって、以前よりも簡単に物事を覚えられるようになってたそうです。

どうやらエクササイズで海馬が鍛えられたのが原因だと考えられます。

さらに、この研究では、エクササイズをした参加者の脳だけ「BDNF」と「IGF-1」が増加してたこともわかっています。

IGF-1は成長ホルモンの一種で、BDNFは脳神経や機能の発達をうながすタンパク質です。ざっくり言うと、運動で脳に良い成分が多く出るんだ、ということです。

この実験で採用されたエクササイズは、いわゆる「インターバルトレーニング」で、具体的にはこんな感じです。

  1. 1分間、最大心拍数の90%で体を動かす
  2. 1分間、軽いウォーキングでリカバリー
  3. 以上のサイクルを10回くり返す

運動の種類はなんでもよくて、サイクリングでもランニングでもスイミングでも大丈夫です。HIITよりはやや負荷が低いものの、 最大心拍数の90%まで追い込むのは結構大変だったりします。

どんな運動がBDNFを増やすかについては、以前記事を書いたので、参考にしてみてください。

頭を良くする物質BDNFの量を増やすためにどんな運動が必要なの?

臆病な人が勇気がわく飲み物とは何?

臆病な人でも勇気が出る飲み物は酸味のあるもの!」という興味深い実験(ソース)が2018年に出ています。

これはサセックス大学の実験で、まずは168人の男女に5種類のドリンクを飲んでもらいました。

  1. 酸っぱい
  2. 塩からい
  3. 甘い
  4. 苦い
  5. うまみがある

そのうえで、コンピューターのギャンブルゲームをやってもらったそうです。 ルールは、

  1. 画面上に架空の風船が表示され、クリックするとふくらむ
  2. 風船がふくらむごとにお金をもらえるが、風船が破裂したらお金はゼロになる

となっています。


簡単なギャンブルを使って、リスクの取り方に変化が出たかを調べたわけですね。

結論は、

  • 酸味のあるのを飲んだグループは、甘いドリンクを飲んだグループにくらべて39%もクリックの回数が増えた
  • 甘いものと旨味を飲んだグループは、逆にクリックの回数が減った
  • 苦味と塩気には行動の変化が現れなかった

だったとのことです。酸味は人を大胆にさせて、甘みは人を慎重にさせるわけですね。

その結果はギャンブルの結果にも影響していて、

  • 酸味グループがもっとも大金をゲットした(もちろん風船が破裂した回数も多いけど)
  • 甘みグループは報酬額が低くなった

となっています。

失敗を恐れずリスクを取ったグループのほうが最終的な結果もよかったわけです。

研究者によれば、

”リスクのある行動は、個人によって意味合いが異なる。

人によっては3万フィート上空の飛行機から飛び降りることかもしれないし、また別の人にとっては単純にいまの家を捨てることかもしれない。”

” なかにはリスクに対してネガティブな印象を受ける人もいるかもしれないが、実際はそんなことはない。リスクを取ることは、幸福な人生に導く基本的な行動のひとつだ。”

とのことです。

もちろん「適切なリスク」を選ぶ目は必要になるけれど、すべて尻込みしてしまうのはよくないからですね。

” 酸っぱい味覚は、決して私たちに向こう見ずな行動を取らせるわけではない。

それどころか、ほどよくリスクを取る態度をうながし、リスク回避の傾向が強い人に新たなチャンスをあたえる効果も持つらしい。”

” 一般的に、うつや不安、ストレス性の病気にかかった人たちは、リスクを避ける傾向が高いことが知られている。もしかしたら、彼らはレモンオイルなどでメリットを得られるかもしれない。”

” 酸味は望ましい行動を強化してくれる。過度の危険や臆病な態度になることなく、リスクが嫌いな人に新たなチャンスや自己改善の可能性を広げてくれるだろう ”

不安傾向が強く、リスク回避傾向が強い人は、大事な交渉の前とかに酸っぱいものを飲んでおくといいかもしれませんね。

ちなみに、この実験ではクエン酸を混ぜた水を使ったとのことですが、まあレモン水でもよさそうです。

運動と食事どちらが頭よくなるの?

頭が良くなるには食事と運動が必須なのは間違いないと思います。

頭を良くする物質BDNFの量を増やすためにどんな運動が必要なの?

食事と運動は、体力をあげてくれるだけでなく、脳の働きも改善することがわかっています。

脳の機能を劣化させるホモシステインとは?

2018年に食事と運動をちゃんと組み合わせて実践したらどうなるのか?という問題を調べたデータ(ソース)が出ていて、面白いです。

これはデューク大学の実験で、まず55歳以上の男女160人を4つのグループにわけています。

  1. エクササイズの量だけ増やす
  2. 特別な食事法を続ける
  3. エクササイズと特別な食事法をまとめてやる
  4. なんもしない

実験期間は6カ月で、具体的には以下のような運動法と食事法が採用されています。まずはエクササイズは、

脳を強くするためのエクササイズ

    • ウォームアップとして軽くストレッチを10分
    • ちょい速めのウォーキング、またはエアロバイクを35分
    • 運動の強度は呼び心拍数の70〜85%を目指す(目標心拍数=運動強度×(最大心拍数-安静時心拍数)+安静時心拍数)
    • 筋トレはとくにしない

という感じで、とくにつらいという運動でもないです。

こんなに軽くていいの?と思われるかもですが、過去のデータでもこれぐらいで脳機能の向上は確認されているので、妥当なラインと言えます。

で、食事法のほうは、「MINDダイエット」に近いです。

メンタルが11%改善するMINDダイエットとは?

これは脳神経の変性を食い止めるために開発された食事法で、過去のメタ分析でも脳に効くことが確認されています。

そのうえで、この実験では脳の実行機能の変化を見ています。実行機能は高次の思考力にかかわる能力で、

ワーキングメモリ

集中力のコントロール

問題解決スキル

といった要素で構成されてます。シンプルに頭の良さを測ったと考えていいですね。

では、半年後にどんな変化が出たかと言うと、それぞれの実行機能スコアはこんな感じになりました。

  • なにもしないグループ=35点
  • 運動だけグループ=42点
  • 食事改善だけグループ=43点
  • 運動+食事グループ=46点

ということで予想どおり運動&食事グループが勝利してます。

運動と食事のどちらかだけ改善した場合は、とくに差がなく、

運動&食事は最強だけど、思ったよりずば抜けてるわけじゃない。

という感じですかね。

もちろん、改善できるとこはすべて改善したほうがいいのは確実ではありますが、「運動が嫌い」という人はとりあえず食事だけやってもいいし、逆もまたしかりって印象です。

いずれにせよ、食事だろうが運動だろうが、どちらも6カ月ほどちゃんと続ければ頭が良くなるので、特に食事や運動に気を使ってない人は、特に

  • 1日45分の軽い有酸素運動
  • MINDダイエット

のいずれかあるいは両方を試してみるのもいいかと思います。