趣味に取り組むと仕事がはかどる!

人生において、「趣味は大事!」ってポイントに異を唱える人は少ないかと思います。
もしかしたら仕事が何より大事なんて行動している人はどこかの国にいそうですが。

「勉強ばかりさせて遊ばせないと子供はだめになる」(All work and no play makes Jack a dull boy)ということわざもあるように、働いてばっかりではメンタルを病んでしまいます。

2019年の論文データ(ソース)も趣味に関する調査で、「趣味は大事、それどころか趣味のおかげで仕事もはかどる」みたいな結論になっています。

これはシェフィールド大学の研究で、趣味に真剣に取り組んでいる129人の男女を対象にしています。

各自の趣味の内容はクライミングとかお笑いとか様々で、具体的に以下のポイントを調べました。

  • みんなが普段どれぐらいの時間を趣味に費やしているのか?(7ヶ月間趣味の時間を記録してもらいました)
  • 趣味にどれぐらい真剣に取り組んでいるか?(「定期的に趣味のためにトレーニングをしていますか?」みたいな質問で調べました)
  • 仕事に対して自己効力感があるか?(仕事でトラブルに出くわしても「まぁなんとかなるだろう」と思える能力)
  • 仕事のパフォーマンスはどうか?

要するに、趣味と仕事のパフォーマンスが連動しているかどうかを調べたわけです。

すべてのデータをまとめたところ、結果は、

いつもより趣味に時間を使ったあとは、仕事のパフォーマンスが増加する!

ということになっています。

何か大事な趣味を持っている人には、非常に良い話じゃないでしょうか。

ただし、ここにはいくつかの注意点もありまして、

  • その趣味が仕事の内容と離れていないと、仕事のパフォーマンスは上がらない
  • もし趣味が仕事の内容に近いものだった場合は、趣味を気楽にやらないと仕事のパフォーマンスは上がらない
  • 趣味の内容が仕事に近く、さらにその趣味へ真面目に取り組んでいた場合は、逆に仕事のパフォーマンスは低下する

だったそうです。

これらの現象については、

  1. 仕事とは離れた趣味をする
  2. リフレッシュされて脳のリソースが回復する
  3. 仕事のパフォーマンスが上がる!

という点が趣味のいいところなのに、

  1. 仕事と似たような趣味をする
  2. 趣味にリソースが費やされ、仕事に使う分のリソースが減る
  3. 仕事のパフォーマンスが下がる!

みたいになってしまうということですね。

研究チームによれば、

” ロッククライミングが好きな科学者のことを考えてみよう。クライミングはあまりにも彼の日常の仕事とはかけ離れているため、仕事のプレッシャーからも自分を切り離すことが可能となる。”

ということです。

仕事とはまったく異なる趣味に時間を費やすのが一番良いということですね。たとえ仕事に近い趣味だったとしても気楽に行えば大丈夫だということです。

ちなみに私の趣味はズンバ、筋トレ、観葉植物で仕事とは関係ないので全く大丈夫だということになりそうです。

有効的な会議にするための科学的ポイント

会議が好きな人は少ないと思います。議論が少ない、目的があいまいな会議は時間の無駄だと感じます。

2018年のネブラスカ・オマハ大学から出た論文によると、(ソース)

” 会議は基本的に実りが少ない行為だ。”

と言い切っています。

会議が生産性がない方向に進んでしまいがちだというのは、おなじみの問題意識のようです。

この研究では、過去のミーティング系の調査から約200件のデータを精査した後、

” 会議の科学を使えば、くわしい改善法を手に入れることができる。”

と言っています。

科学的に会議を改善する方法は存在しており、そのポイントを守れば、

  • クリエイティブな思考があがる
  • 問題解決の確率があがる
  • ディスカッションが活性化する
  • アイデアが生まれる量も増える

というメリットが得られるということです。

同研究チームが推奨するポイントは、以下のようになっています。

会議の前にやるべきこと

  • いま必要なことは何か?を評価しておく
    ちゃんと会議の議題を絞り込んでくことですね。ごく当たり前のようですが、日本的な会議には議題が絞り込んでないことが多いのではと感じます。
    この基本をおざなりにしてる組織は意外に多いのかもしれません。
  • 最重要課題は必ず配布しておく
    会議の案内メールにアジェンダがついてないと、何について話すのか??前もって準備できないので、その点生産性に欠けていますよね。
  • 正しい人を選ぶ
    リーダーは事前に「ミーティングのゴールは何か?」を考え抜き、その目標にたどりつける専門性を持った人を選んでおく。

会議中にやるべきこと

  • 会議の三大目的から逸れないように気を配る
    多くのデータでは、日ごろのパフォーマンスが高い人ほど、
    1)事前にセットしたゴールを達成する、
    2)問題点をグループ全体に理解してもらう、
    3)フォードバックをもらう
    という3つのポイントから逸れない傾向があるそうです。
    これ意外の要素、改善点と関係ない批判とかは無意味ということですね。
  • 笑いの要素を入れる
    ユーモアには、参加者の態度を積極的に変え、創造的な問題解決をうながす作用がある。
    いったん楽しい会議が行うと、その良い影響は2年後まで続くことがわかっているとのことです。

    私が会議を主催する側の時に中々ユーモアを入れるのは難しいなあとは思いますが、笑いがあると場が和むのは確かです。

    今会社でほぼ毎日会議があるのですが、PMの方はユーモアがあるのでいつもくすりとさせてもらっています。

  • 不平不満は即消し
    「批判は議論に必要」って考え方もありますが、実際はデメリットのほうが大きいです。
    他人の批判や不平不満を聞いたものは、たいてい「自分は無益な存在だ」という気分になるので、リーダーは速攻で火消しにかかるのが得策です。
  • つねにゴールを意識する
    人間が集まって会議をすると、どうしてもゴールとは関係がない話題やむだな行動にそれていきがちなので、リーダーはつねにゴールを意識して、少しでもそれたと思ったら本筋にもどす必要があります。

会議後にやるべきこと

  • 議事録は必ず全員に配る
    会議が終わったら、必ずすべての参加者に議事録を配布する。
    1)どんな決定がなされたか、
    2)次のステップへのアクション、
    3)責任者は誰なのか?などを明記しておく
  • フィードバックを探す
    フィードバックがないと、次回の会議の内容と構造が固まらなくなる。
    特にリーダーは、参加者の満足度アップにつながる会議の問題点を特定しておく必要がある。
  • 未来の行動を決める
    会議の成果を本気で活かしたい場合は、未来に行うアクションと、次の会議の短期と長期ゴールを決めておかねばならない。

ということになっています。
言われてみれば当たり前のことばかりな気がしますが、多くの組織でこの基本が守られてないのも事実なのでしょうね。

研究者によれば、

” 組織のリーダーは、もっと会議をオーガナイズすべきだし、時間を確実に守るべきだし、アイデアを気軽にシェアできる環境づくりを行うべきだ。”

ということで、「基本的なことは愚直なぐらいちゃんと守った方が良い」という視点が強調されています。

会議はとにかく多いので、できるだけ短く、効率よくできれば、皆の生産性もかなり上がると思いますね。

有害な人材が会社にもたらすダメージは大きすぎる

優良な人材を雇うよりも有害な人材を雇わない方が重要である」という2015年の研究論文(ソース)があります。

有害な社員を雇い続けるのは優秀な社員を一人確保するコストに比べ2倍かかる!

これは、ハーバード・ビジネス・スクールが5万8542人の労働者をチェックしたもので、みんなに徹底的なアンケートを行ない、

  • どれぐらい仕事でパフォーマンスを発揮できているか?
  • 会社のルールをどれぐらい守っているか?

ということを調べました。そこでわかったことは、

害悪な社員がもたらす被害は優良な社員がもたらす利益の2倍である!

ということだったそうです。

すごく仕事ができる社員をひとり確保するコストと、有害な社員を雇い続けるコストを比べた場合、有害な社員を雇い続けるのは、2倍ぐらいの差が出てしまうということです。

「有害社員」によってもたらされる被害を詳しくまとめてると、

  • 有害社員を雇うと約1万2500ドルのコストがかかる(その人を首にして新しい人を雇うためのコスト)
  • 生産性が上位1%に入る超有能な人材を雇っても、会社の利益は約5300ドルしか上がらない

みたいになってます。とにかく有能な人材を雇うことを考える前に、雇うとやばい人材を避けることに気を付ける必要があるようです。

有害な社員ってどういう人たち?

「有害な社員」とはどういう人たちなのでしょうか?

  • まかされた仕事をまったくせず、ひたすらダラダラしてる
  • 他の社員に攻撃的な態度を取り、時にいじめに発展する
  • 陰で他人の悪口やゴシップをしゃべりまくる
  • 出社時間や会議のルールをまったく守らない

のような人たちのことを指しています。

実に嫌な社員って感じですけど、この調査では「有害な社員は意外と生産性が高い」という傾向も確認されています。

なんでも有害な社員は自信満々な人が多いので、迷わず仕事を進めることが多いんだそうです。


有害な社員の研究といえば「礼儀正しさこそ最強の生存戦略である」で有名な南カリフォルニア大学教授のクリスティーン・ポラスが1万4000人を調べたリサーチ(The Cost of Bad Behavior)もあって、これによると有害な社員と接した従業員たちは、

  • 80%が「また嫌なことが起きるんじゃないか?」という心配に悩み、仕事に使う時間が減った
  • 78%は会社への忠誠心が下がったと答えた
  • 66%は仕事のパフォーマンスが下がったと答えた
  • 63%は有害な社員を避けて行動するようになった
  • 48%がわざと仕事に費やす努力を減らした
  • 47%がわざと仕事に使う時間を減らした
  • 38% がわざと仕事の質を下げた
  • 25%が不満を顧客にぶつけた
  • 12%が仕事を辞めた

とさまざまなネガティブな反応を示したそうです。

仕事で嫌なことの大半は人間関係に集約されるので、納得の結果と言えそうです。

これを見ると、有害な社員がもたらす潜在的なコストはもっと大きいという感じですね。

ということで、経営者の方は、「採用の際は有害社員に気をつける!」、「採用の後で有害だと気づいたら、そいつがどんなに有能でも首にする!」ぐらい強く考えておくと良いかもしれません。

忙しいと思っている人ほど実は忙しくない

メリーランド大学のジョン・ロビンソン博士が行っている「全米時間配分調査」(ソース) という調査データによると、

昔から一貫して「実はみんな思うほど忙しくない!」という結果になっています。

これは数十年にわたって「アメリカ人はどうやって時間を使ってるのか?」ということを記録し続けた調査で、この結果は具体的にどういうことかと言えば、

  • 多くの人は、週に60から64時間ほど働いている、と思っている
  • が、実際の労働時間は平均で週44.2時間ぐらいである
  • 「私は週に65から74時間は働いてる!」と思ってる人の、実際の労働時間は週に52.8時間である
  • 「私は週に75時間以上は働いてる!ワーカホリックだ!」と思ってる人の、実際の労働時間は週に54.9時間である

といった感じです。「私って働いてるな」と思っている人ほど、実際の労働時間は20時間も短い傾向があるわけです。つまり、多くの人は、自分が思うより実は忙しくないということです。

本当は毎週ごとに30〜40時間の自由時間を余らせている

ロビンソン博士によれば、

”「やることが多すぎる」という感覚は、現代ではおなじみのものである。そのせいで、多くの人は人生をコントロールできていないような感覚におちいってしまう。

ところが、実際に現代人の時間配分を調べてみると、どこにも「やることが多すぎる」という事実は存在しない。これはパラドックスだ。

「あなたたちは、本当は毎週ごとに30〜40時間の自由時間を余らせているんですよ」と言っても、誰も信じてはくれないだろう。

ということです。週に30時間もあれば何でもできそうですが、実際にはそうはなってないわけです。不思議で恐ろしいことですね。

「時間汚染」に気をつけよう

こういった現象が起きる理由としては、

  • 「忙しい」自慢をしたくてダラダラ働いている人が多い
  • シンプルに時間の管理が下手

とかあるかもしれませんが、多くの研究者は「時間汚染」という考え方を重視しています(ソース)。これは、いろんな種類の作業をまとめてやろうとすることで、

  • バケーションに出かけつつ仕事のメールに答える
  • テレビを見ながらLINEの返事をする
  • 仕事をしつつ音楽を聞く

みたいな話です。いわゆる「ながら行為」のことで、とにかく一度にひとつのことを片付けていくのが重要ということです。

時間汚染については以前記事に書いているので参考にしてみてください。

時間がないって本当?時間汚染から抜け出そう。

「時間汚染」から身を守る簡単な方法

これはマインドフルネスにも通じる話で、長期的には瞑想などで「ただ目の前のことをやる」態度を身につけていくのが有効です。

ただし、ここでロビンソン博士は、さらに手軽な処方せんを提案しています。

それは、たんに「私はそんなに忙しくない」と自分に言い聞かせる方法です。「ながら行為」をしていると、つねに脳が「次はあれやって、次はこれをして」と焦ってしまうので、とりあえずは「本当は時間がある」という事実を伝えてやるのが大事ということです。

シンプルな対策ですが、「時間がない!」と感じるだけで脳のパフォーマンスが激落ちするのは確かなので試してみる価値はありそうです。

上記の本は「何かが不足すると人間は処理能力が落ちる」ということを主張している本で、時間がないと脳が感じるだけでパーフォマンスが落ちるということが理解できます。