食物繊維こそが最強のダイエット!

世の中には多くのダイエットサプリが出回っていて、脂肪燃焼とか部分やせとか食欲抑制など、種類も多くて目移りしてしまいますが、結局、本当に効果があると言い切れるのは「食物繊維」だけと言えそうです。


「Encyclopedia of Natural Medicine」(自然の医学事典)によると、「体重減少に効果がある」という結果が出ているサプリメントのなかで、もっとも良い成績を残しているのが食物繊維です。

食事の前に食物繊維サプリを飲むだけで、食欲は減らしてくれるし、血糖値も抑制してくれるし、インスリンの抵抗性もアップして肥満を防ぐし、カロリーの吸収もさまたげてくれるし、良いことだらけです。

ちなみに、厚労省は1日に19グラム以上の摂取を勧めていますが、食物繊維を毎日取ると太りにくくなるという研究(ソース)によると、ダイエット用には1日に50gは摂ったほうが良い感じです。

50gを食品から摂取するのは難しいので、サプリで補充しても良いと思います。

2014年の研究で食物繊維で食欲が減る理由が分かっています。(ソース

まだマウス実験の段階なんですが、要は、

  1. 大腸が食物繊維を消化
  2. 短鎖脂肪酸の酢酸が出る
  3. 酢酸が脳に働いて食欲をおさえる

ということです。

食物繊維でお腹が減りにくい効果は、これまで「食物繊維で大腸がかさばるから」とか「食欲をおさえるホルモンが出るから」とも言われていたのですが、実は脳に直接作用している可能性が出てきたということですね。

ちなみにこの論文では水溶性食物繊維のフルーツと野菜に幅広くふくまれてる食物繊維イヌリンを使っています。

アボカドの食欲を抑える効果がすごい!

アボカドが優秀な食材なのは有名だと思います。栄養が豊富なのはもちろん質がいい脂肪もたっぷり(MUFAという不飽和脂肪酸)で、常備の食材にしていいレベルです。

私もアボカドはいつもあって、最近のお昼はほぼアボカドトーストです。

で、2019年に出た論文(ソース)は「アボカドの空腹解消効果がすごい!」という内容になっています。

これはイリノイ工科大学の研究で、肥満に悩む31人の男女を対象にしてます。年齢は20〜65歳で、皆さん太ってはいるものの基本的には健康体な人たちです。

実験はクロスオーバー形式で、以下の3パターンの食事を全員が順に実践していきます。

  1. いつもの食事で炭水化物からとってるカロリーを68gのアボカドに置き換える
  2. いつもの食事で炭水化物からとってるカロリーを136gのアボカドに置き換える
  3. 低脂肪&高炭水化物の食事をする(コントロール群)

もちろんどの食事も総カロリーとタンパク質量は同じにそろえてますが、アボカドグループは40%が脂肪で50%が糖質、コントロール群は脂肪が14%で糖質75%って割合になっています。

その上で、食事から6時間後に、全員の主観的な満腹度や空腹ホルモン(グレリンやGLPなど)を計測したところ、結果は、

  • 136gのアボカドを食べると、コントロール食より食後の空腹感が約15%ほど低くなる(68gのアボカドだと6%ぐらい)
  • 136gでも68gでも、アボカドを食べるとコントロール食より30%ぐらい満足度が増える
  • 参加者の主観とホルモンの変化は対応しており、アボカドで空腹感が消えた人ほどグレリンやGLPの量が少なかった

という感じで、やはりアボカドは空腹感を抑える働きが結構あるようです。

この論文では「まだアボカドでなぜ空腹が減少するのかは分からない」とのことですが、アボカドは「食物繊維」と「MUFA」(不飽和脂肪酸)が豊富なので、別に食欲がまぎれても不思議ではないです。食物繊維もMUFAも消化が遅いので満腹感が長続きしやすいですから。

実験デザインが現実の食事パターンをシミュレートしてないので、アボカドがどこまでばか食いの解消に役立つかは分からないですが、どっちにしてもアボカドが健康食なのは間違いないので、ハイカロリーを気にせず食卓に取り入れてみるといいと思います。

ジャンクフードへの食欲が消えるサプリ

2016年に発表された論文で「ジャンクフードを食べたい気持ちが消えるサプリ」という面白いデータ(ソース)があります。

これはインペリアル・カレッジ・ロンドンの健康な20人の男性を対象にした実験で、みんなにイヌリンプロピオン酸エステル(イヌリンPE)が入ったミルクシェイクを飲んでもらい、食欲が減るかどうかをチェックしました。

イヌリンは食物繊維の一種で、お腹のなかで食物繊維が消化され、腸内細菌が分解してプロピオン酸という短鎖脂肪酸に変え、これが 脳に働いて食欲をおさえてくれると考えられています。短鎖脂肪酸は腸内バリアの修復効果など、すごい物質です。

そこで研究者たちが考えたのが、イヌリンとプロピオン酸が一緒になったサプリを飲めば、さらに効率よく食欲が減るのでは?という仮説です。

ダイエットに役立つ「スーパー食物繊維」を作ろうとしてるわけです。

実験では、まずイヌリンPEを飲んだ参加者をMRIにかけて脳をスキャンしました。

そのうえでピザやチョコ、サラダなどの写真を見せたところ、脳の報酬系の活動が少なかったそうです。つまり、ジャンクフードを見ても脳が興奮しなくなったわけです。

スーパー食物繊維で食事の量が自然に減った

次に2番めの実験では、参加者にトマトソースのパスタが用意され、「好きなだけ食べていいよ」と指示しました。その結果、イヌリンPEを飲んだ参加者は、別のドリンクを飲んだ場合にくらべて10%もパスタの量が減ったということです。

また、同じ研究チームは以前にも似た実験をしていて(ソース)、イヌリンPEを半年ほど飲んだ参加者ははっきりと体重が減ったそうです。こちらは肥満ぎみの男性が対象なので、体重が減りやすかったということはありますが、すごい効果です。

データによれば、1日10gのイヌリンPEを飲むと、普通のイヌリンにくらべてプロピオン酸が2.5倍も出るということです。研究者によれば、

” 同じ量のプロピオン酸をイヌリンだけで得るには、1日に60gを摂取しなければならない。ちなみに、現時点でイギリスの食物繊維量は1日15gである。”

ということです。日本人は1日に平均で12〜15gの食物繊維をとっているので、同じ感じです。

国がおすすめする食物繊維の目標量は、1日に男性19g以上で女性17g以上なので、今回の実験と同じレベルのプロピオン酸を摂取するには、とても足りないです。

残念ながら今のところイヌリンPEのサプリは市販されてませんが、2017年のレヴュー論文(ソース)で良い結果だったイヌリンFOSがおすすめです。お腹にガスが起きるケースがあるので様子をみながら試してみるのが良いと思います。