ジャンクフードへの食欲が消えるサプリ

2016年に発表された論文で「ジャンクフードを食べたい気持ちが消えるサプリ」という面白いデータ(ソース)があります。

これはインペリアル・カレッジ・ロンドンの健康な20人の男性を対象にした実験で、みんなにイヌリンプロピオン酸エステル(イヌリンPE)が入ったミルクシェイクを飲んでもらい、食欲が減るかどうかをチェックしました。

イヌリンは食物繊維の一種で、お腹のなかで食物繊維が消化され、腸内細菌が分解してプロピオン酸という短鎖脂肪酸に変え、これが 脳に働いて食欲をおさえてくれると考えられています。短鎖脂肪酸は腸内バリアの修復効果など、すごい物質です。

そこで研究者たちが考えたのが、イヌリンとプロピオン酸が一緒になったサプリを飲めば、さらに効率よく食欲が減るのでは?という仮説です。

ダイエットに役立つ「スーパー食物繊維」を作ろうとしてるわけです。

実験では、まずイヌリンPEを飲んだ参加者をMRIにかけて脳をスキャンしました。

そのうえでピザやチョコ、サラダなどの写真を見せたところ、脳の報酬系の活動が少なかったそうです。つまり、ジャンクフードを見ても脳が興奮しなくなったわけです。

スーパー食物繊維で食事の量が自然に減った

次に2番めの実験では、参加者にトマトソースのパスタが用意され、「好きなだけ食べていいよ」と指示しました。その結果、イヌリンPEを飲んだ参加者は、別のドリンクを飲んだ場合にくらべて10%もパスタの量が減ったということです。

また、同じ研究チームは以前にも似た実験をしていて(ソース)、イヌリンPEを半年ほど飲んだ参加者ははっきりと体重が減ったそうです。こちらは肥満ぎみの男性が対象なので、体重が減りやすかったということはありますが、すごい効果です。

データによれば、1日10gのイヌリンPEを飲むと、普通のイヌリンにくらべてプロピオン酸が2.5倍も出るということです。研究者によれば、

” 同じ量のプロピオン酸をイヌリンだけで得るには、1日に60gを摂取しなければならない。ちなみに、現時点でイギリスの食物繊維量は1日15gである。”

ということです。日本人は1日に平均で12〜15gの食物繊維をとっているので、同じ感じです。

国がおすすめする食物繊維の目標量は、1日に男性19g以上で女性17g以上なので、今回の実験と同じレベルのプロピオン酸を摂取するには、とても足りないです。

残念ながら今のところイヌリンPEのサプリは市販されてませんが、2017年のレヴュー論文(ソース)で良い結果だったイヌリンFOSがおすすめです。お腹にガスが起きるケースがあるので様子をみながら試してみるのが良いと思います。

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