ディーン&デルーカが次々と閉店に

ニューヨーク発の高級食料品店ディーン&デルーカ(Dean & DeLuca)が、米国内の9店舗のうち3店舗と、最近ミートパッキングエリアにオープンしたばかりのカフェテリアスタイルのレストラン、「ステージ」(STAGE)もクローズしたらしいです。ウエブサイトを見ると今はホノルル店とNY店(2店舗)に減っています。

ディーン&デルーカは1977年にオープンし、2003年東京に進出以来、アジアや中東にも店舗を展開してます。

2014年、タイの富豪で起業家のソラポ・テシャクライシー(Sorapoj Techakraisri)氏が経営する不動産会社ペース・デベロップメント(Pace Development)社が$140ミリオンで買収しました。

日本では株式会社ウェルカムがライセンスを取得し、事業展開してます。

ディーン&デルーカの歴史は40年ちょっと。私がNY界隈に来た時はちょっと敷居が高い感じがして、ドキドキしながら店に入ったのを覚えてます。見たことのない食材や、ちょっとしたものにすごい値段のプライスタグが付いていて何も買えなかった記憶があります。

その後ソーホーの店だけでなくマンハッタンのあちこちに多く見るようになりました。お昼のサンドイッチなど買う人で賑わっていたと思います。

90年代にこの高級食料品店はピークを迎えて$20ミリオンの年間セールスを出してます。そしてニューヨークだけでなくワシントンDCやノースカロライナへと支店を広げていきます。

そして2000年に株式公開へと踏み切った時、1993年から利益はなくすでに$34.9ミリオンの借金があったそうです。それでも株式公開出来たのは不思議ですが。東京やアジアへと支店を広げていたころにはさらに借金が膨らんでいったということですね。


借金だらけのディーン&デルーカですが、ポップカルチャーで頻繁に取り上げられたり、テレビドラマの「ウィルとグレース」でいつも話題に挙げられたり、「プラダを着た悪魔」では恋人にお土産を買っていくシーンで、いかにここが高いか強調されたり(イチゴが5ドルもするよとか)などメディアで取り上げられて有名になっていきました。

その後買収したペースデヴェロップメントによって15か国、40店舗へと拡大していきます。株式公開も可能にした訳です。

でも75ドルもする氷や、12ドルのコールドプレスのジュースなどもそれほどもてはやされなくなってきました。2018年にはいり、閉店へと追い込まれていったり、店のリースの契約を未払いで解約されたり訴えられたりとトラブルが増えていきます。

ローカルのベンダーも何か月も仕入れた物にたいして支払われずにディーン&デルーカに対して訴訟を起こしたりするようになります。

ディーン&デルーカは特別な時に買う高いけど他では見ないクオリティの高いものというイメージでやってきました(42ドルもする抹茶チョコなど)。でもホールフーズや他の店が似たような品々をもっとリーズナブルな価格で提供するようになると、当然人はそちらに流れていきますよね。

昔は珍しかったキノーラや珍しいチーズも他の店で取り扱うようになってさらにオンラインショップ、アマゾンなど競争に巻き込まれていきます。おしゃれでちょっと高級な食材を見るだけでもわくわくしたお店ですが、実際買うとなると他のお店で安く提供してあればそっちへと流れていきますよね。

バーニーズニューヨークのように、オンラインショップ等の競争に負けてしまうのも仕方ないことですが、何より借金だらけだった事業をあまりに拡大しすぎた付けが回ってきたのではないかと思います。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *