「心理セラピー大百科(Encyclopedia of Psychotherapy)」に載ってた 緊張した心と体をリラックスさせるための方法として、「キューコントロール・リラクゼーション」というのがあります。
それは、
決めた言葉を一発言うだけで深いリラックス効果を得られる!
というものです。
なんか呪文みたいですが、それなりに検証はされてるテクニックで、「緊張しがちでリラックスが苦手」な人は使ってみるといいかと思います。
「キューコントロール・リラクゼーション」の具体的なやり方は以下のようになっています。
1. ワードチョイス
まずは、自分が深いリラックスを連想する言葉を選びます。本のなかには「relax」や「calm」「settle」という言葉が出ていますが、日本語なら以下のような感じでしょうか。
- おちつく
- おだやか
- くつろぐ
- やすらぐ
- なごむ
- 力が抜ける
- ほっとする
- ゆったりする
- 平穏
- 平静
- リラックス
これはどれが正解ということはないので、あくまで自分にとって「これは深いリラックス感ある」と思えるものを一個選ぶのが重要なポイントです。
2.リラクゼーションの実践
ステップ1で選んだ言葉と組み合わせることができるリラクゼーションのテクニックを選びます。
一般的に呼吸法と組み合わせるのが普通で、だいたい以下のような手法を使うのが定番です。
- 4秒で息を吸い、6秒で息を吐く
- 息を吐きながらステップ1で選んだ言葉をつぶやき、筋肉がリラックスするのを感じる(特に、あご、目、肩、手などの緊張しやすい部分に意識を向けて、筋肉のこわばりを消しましょう)
- 以上のステップを、3~5分ぐらい続けるか、または完全にリラックスできるまで練習する
この練習を、1日2~3回を目安に毎日続けます。
例えば、息を吐きながら「リラ〜〜ックス」と長くつぶやくわけです。
3.練習時間を短くする
毎日練習を続けていくと、少しずつ「選んだ言葉」と「体がリラックスした状態」を脳が結びつけるようになっていくはずです。
そして、過去よりスピーディに体がほぐれるようになってきたら、選んだ言葉でリラックスする時間を徐々に短くしていきます。
呼吸のトレーニングを2分、1分、30秒と短くしていけば大丈夫です。
この作業をくり返すことで、やがて単語を言うだけでも瞬時に心と体がリラックスするようになるということです。
「キューコントロール・リラクゼーション」の練習は以上になります。
この手法が効果的な理由は上にも書いたように、練習を積むうちに、自分の脳が「あ!この言葉を言うとリラックスできる!」と覚えこむからです。
パブロフの犬がベルの音だけでヨダレを垂らすように、私たちの脳も、特定の言葉だけでリラックスできるようになるわけですね。
いろんなリラックス法を試したけど、いまいち効果が得られないという人は、試してみてはどうでしょうか。