ストレスがあると太る傾向にあることは良く知られています。
オハイオ州立大学の研究によると(ソース)ストレスが大きい被験者ほど、体が脂肪を燃やしにくくなり、体脂肪もつきやすく、具体的には、1日に104kcalほど基礎代謝が落ちて、これを1カ月の脂肪量に直すと416グラム体につけていくという結果があります。
2017年ジョンズ・ホプキンズ病院の研究(ソース)によると「日中のストレスが夜の食べ過ぎを招く!」という結論になっていて、午後遅くまでストレスの多い仕事をしていると夜食べすぎて太ってしまうということになります。怖いですね。
この研究は太り過ぎの男女32人、年齢は18〜50歳が対象で、そのうち半数は「過食症」の診断を受けた人達です。BMIは28〜52なので、かなり肥満に悩んでいる方もふくまれてます。
実験の内容は、
参加者は8時間のプチ断食を行う
午前9時、または午後4時のいずれかのタイミングで、608kcalのドリンクを飲む
ドリンクを飲んでから130分後に、氷水が入ったバケツに手を突っ込んでもらう
血液検査で全員のストレスホルモンと食欲ホルモンを調べる
最後に氷水に手をつけさせたのは、参加者にストレスを与えるのが目的です。
この時のストレスレベルによって、どんな変化が出るかを調査しました。
午後のストレスの方が空腹ホルモンが増えやすい
さらに、氷水のストレステストから30分後、今度は全員をビュッフェに呼んで、ピザやポテチ、クッキーなどを自由に食べてもらいました。
そこで分かったことは、
- 午前よりも午後のストレスの方が食欲をアップさせる
- 午後にストレステストを受けたグループの方がグレリンが多かった
- 午前にストレステストを受けたグループはPYYが多かった
グレリンは空腹をアップさせるホルモンで、PYYは逆に食欲を下げるホルモンです。
午前グループも午後グループもストレスで食欲は増したものの、全体的には午後の方がグレリンレベルが高い傾向があったということです。
研究者によれば、
” この実験でわかったのは、夜は過食のリスクが高い時間だということである。日中のストレスが多いほど、食べ過ぎのリスクは高くなる。
しかし、いいこととして、この知識さえあれば、夜の食べ過ぎを防ぐことができるということだ。”
ということです。「ストレスが増えるとグレリンも増える」ということは良く知られていますが、ストレスの時間帯も重要ということですね。
太らないためにはストレスは午前のうちに!
どうしてこうなるのか不明ですが、単に朝はまだ元気なので、そのぶんストレスに強いだけなのかもしれません。
この実験から得られる教訓としては、
太らないようにするには、ストレスフルな仕事は午前中までに終わらせておく!
ということです。
よく「難しい作業ほど朝のうちにやっておこう」とか言いますが、この考え方はダイエット面でも正しいわけです。
ちなみに、人間はかなりストレスに弱くて、
など、いろいろと肥満との関係性があると考えられてます。
とにかく夕方を過ぎてもストレスフルな仕事をするのは、生産性の点でも良くないし、太る原因になるので朝のうちに片付けてしまうのが一番ということですね。