部屋が散らかってるにせよ、見た目的には片付いて見えるにせよ、色々ないらないものをため込んでませんか?
収納場所があるとなんでもつっこんでしまって、同じものがいくつもなんてあるかもしれません。あるいは、これは思い出の記念のものだから、とっておきたいとか。
2017年の論文(ソース)でなかなか「思い出のものを捨てられない」人に良い方法を見つけてくれています。
思い出のものは写真をとってもの自体をすてる!
これはペンシルバニア州立大学の実験で、797人の学生が対象です。
学期末の直前に「不要なものを寄付しよう」ってキャンペーンを展開して、学生たちに2つのパターンで呼びかけを行ないました。
- 普通の呼びかけ:たんに「不要なものを集めて寄付してください」とアナウンスする
- 撮影をうながす呼びかけ:「不要なものを集めたら写真に撮って、それから寄付してください」とアナウンスする
つまり、両者の違いは「不用品を写真に撮るかどうか」だけです。この作業を足すだけで寄付率が上がるのではないかと考えたということです。
で、結果は、
- 普通の呼びかけ:533品が寄付された
- 撮影をうながす呼びかけ:613品が寄付された
という感じです。結構はっきりした差が出ていますね。
研究者によれば、
” 物の記憶、またはその記憶にまつわるアイデンティティを保存するように仕向ければ、たいていの人は不要な物を捨てることができた。”
ということです。写真でも動画でもなんでもかまわないので、とりあえず「思い出の品の記憶がちゃんと残った」という実感が得られば、誰でも思い切って物を捨てられるということですね。
「その記憶にまつわるアイデンティティ」というのは、たとえば「過去に剣道の大会でもらったトロフィーが捨てられない」というときは、
物の記憶=剣道の大会で優秀賞をもらった!
アイデンティティ=優秀賞をもらった誇らしい自分
のような意味です。たいていの場合は「物の記憶」を抑えておけば、自動的にアイデンティティもついてくるということです。
さらに研究者によれば、
” 私たちが本当にあきらめられないのは、自分が所有する物自体ではない。本当に捨てられないのは、その物にまつわる記憶なのだ。”
と、非常にいいことを言ってます。
ただし、逆にいえば、このテクニックが使えるのは「思い出に関する品だけ」ということで注意が必要です。
単に無駄なものがあってまた使うかもと思っている品には、使えないということです。
「思い入れがあって捨てられない」みたいな場合は、写真に撮ってみるのも良いかと思います。
” 写真を撮れば、私たちは同じ記憶をキープすることができる。これは別に驚くような話ではないだろう。
しかし、わざわざ不用品を写真に撮るような人は少ないため、この作業を意識的に行わねばならない。”
思い出の品に対する「片づけ」がはかどるシンプルな解決策として良いと思います。
実際私も無意識ですが、ワインのボトルを捨てられなくて、とっておいたのですが、やはりかさばるので写真を撮ってみると、あっさり捨てることができました。
皆さんもぜひ試してください。