有効的な会議にするための科学的ポイント

会議が好きな人は少ないと思います。議論が少ない、目的があいまいな会議は時間の無駄だと感じます。

2018年のネブラスカ・オマハ大学から出た論文によると、(ソース)

” 会議は基本的に実りが少ない行為だ。”

と言い切っています。

会議が生産性がない方向に進んでしまいがちだというのは、おなじみの問題意識のようです。

この研究では、過去のミーティング系の調査から約200件のデータを精査した後、

” 会議の科学を使えば、くわしい改善法を手に入れることができる。”

と言っています。

科学的に会議を改善する方法は存在しており、そのポイントを守れば、

  • クリエイティブな思考があがる
  • 問題解決の確率があがる
  • ディスカッションが活性化する
  • アイデアが生まれる量も増える

というメリットが得られるということです。

同研究チームが推奨するポイントは、以下のようになっています。

会議の前にやるべきこと

  • いま必要なことは何か?を評価しておく
    ちゃんと会議の議題を絞り込んでくことですね。ごく当たり前のようですが、日本的な会議には議題が絞り込んでないことが多いのではと感じます。
    この基本をおざなりにしてる組織は意外に多いのかもしれません。
  • 最重要課題は必ず配布しておく
    会議の案内メールにアジェンダがついてないと、何について話すのか??前もって準備できないので、その点生産性に欠けていますよね。
  • 正しい人を選ぶ
    リーダーは事前に「ミーティングのゴールは何か?」を考え抜き、その目標にたどりつける専門性を持った人を選んでおく。

会議中にやるべきこと

  • 会議の三大目的から逸れないように気を配る
    多くのデータでは、日ごろのパフォーマンスが高い人ほど、
    1)事前にセットしたゴールを達成する、
    2)問題点をグループ全体に理解してもらう、
    3)フォードバックをもらう
    という3つのポイントから逸れない傾向があるそうです。
    これ意外の要素、改善点と関係ない批判とかは無意味ということですね。
  • 笑いの要素を入れる
    ユーモアには、参加者の態度を積極的に変え、創造的な問題解決をうながす作用がある。
    いったん楽しい会議が行うと、その良い影響は2年後まで続くことがわかっているとのことです。

    私が会議を主催する側の時に中々ユーモアを入れるのは難しいなあとは思いますが、笑いがあると場が和むのは確かです。

    今会社でほぼ毎日会議があるのですが、PMの方はユーモアがあるのでいつもくすりとさせてもらっています。

  • 不平不満は即消し
    「批判は議論に必要」って考え方もありますが、実際はデメリットのほうが大きいです。
    他人の批判や不平不満を聞いたものは、たいてい「自分は無益な存在だ」という気分になるので、リーダーは速攻で火消しにかかるのが得策です。
  • つねにゴールを意識する
    人間が集まって会議をすると、どうしてもゴールとは関係がない話題やむだな行動にそれていきがちなので、リーダーはつねにゴールを意識して、少しでもそれたと思ったら本筋にもどす必要があります。

会議後にやるべきこと

  • 議事録は必ず全員に配る
    会議が終わったら、必ずすべての参加者に議事録を配布する。
    1)どんな決定がなされたか、
    2)次のステップへのアクション、
    3)責任者は誰なのか?などを明記しておく
  • フィードバックを探す
    フィードバックがないと、次回の会議の内容と構造が固まらなくなる。
    特にリーダーは、参加者の満足度アップにつながる会議の問題点を特定しておく必要がある。
  • 未来の行動を決める
    会議の成果を本気で活かしたい場合は、未来に行うアクションと、次の会議の短期と長期ゴールを決めておかねばならない。

ということになっています。
言われてみれば当たり前のことばかりな気がしますが、多くの組織でこの基本が守られてないのも事実なのでしょうね。

研究者によれば、

” 組織のリーダーは、もっと会議をオーガナイズすべきだし、時間を確実に守るべきだし、アイデアを気軽にシェアできる環境づくりを行うべきだ。”

ということで、「基本的なことは愚直なぐらいちゃんと守った方が良い」という視点が強調されています。

会議はとにかく多いので、できるだけ短く、効率よくできれば、皆の生産性もかなり上がると思います。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *