2019年に出されたジョンズホプキンス大学の研究(ソース)が、プチ断食の効果についてどこまで言えるのか?という疑問について良い回答を提示してくれています。
プチ断食の効果は?
プチ断食(Intermittent fasting)に関する先行研究から70件以上をレビューした内容になっていて、ここで取り扱われてるプチ断食のタイプは、
● 5:2ダイエット(1週間に5日は普通に食事をして、残りの2日は絶食)
● 日替わり断食(1日おきに絶食する)
● リーンゲインズ(6から8時間は好きに食べて、残りの16から18時間は絶食する)
のようになっています。
で、結論は、
● あらゆるタイプのプチ断食に、加齢を遅らせる可能性がある
● すべてのタイプのプチ断食は、がん、心疾患、糖尿病等加齢と共に増える病気の予防に役立つ
● ついでに体重や脂肪の減少にも役立つ
ということです。
まだどれぐらいの効果量があるか分かりませんが、とりあえず様々な効果が得られるということですね。
プチ断食で良い変化が起きるのは、体重の減少だけが理由ではないという傾向が見られるのはプチ断食の奥深さを表していると思います。
ご存じのように、肥満は癌や心疾患のリスクを上げる最大の要因なので、体重が減るだけでもかなり病気の発症リスクは下がるのですが、
このレビューでは「肥満の改善がなくともプチ断食にはメリットがある」言ってるので、すでに健康体重の人もプチ断食のメリットは得られるということです。
単に体重減少のためだけじゃない、ということですね。
プチ断食で代謝スイッチングが起きる
どうしてプチ断食で健康になれるのかと言うと、研究チームは「代謝スイッチング」と呼ばれる現象を重要視してます。どういうことかと言うと、
断食中はブドウ糖が使えなくなるので、体が使えるエネルギーが無くなる、
足りないエネルギーを補うために、肝臓が脂肪酸をケトンに分解して燃料として使い出す
という流れがあります。
身体がグルコースとケトンという2つのエネルギー源を切り替えるプロセスを「代謝スイッチング」と呼んでいて、このケトンが炎症の軽減や代謝の改善を促すのではないかということです。
研究チームによれば、
健康的な食事と運動についての標準的なアドバイスも重要だが、プチ断食についての情報も医学部のカリキュラムに追加することを検討すべきかもしれない。
ということです。
私も厳密ではないですが、基本夜食べた後、翌日のお昼まで固形物は食べないプチ断食をしているのでプチ断食の効果を調べてますますやる気が起きてきました。
プチ断食の副作用に注意
ただし、当然ながら誰にも適用できる万能な方法など存在しないので、一部の人には以下のような副作用も報告されています。
怒りっぽくなる
ふらついたりめまいがする
ストレスが増加する
摂食障害な人は状態が悪化するかも
続けても体が慣れていかない人もある程度はいるので、その場合は無理をしないで普通の食事パターンにもどることを考えてもらえればいいかと思います。
まとめ
プチ断食にはいくつかの種類があって、自分の生活リズムに合ったものを選んで行えば、アンチエイジング、がん等の加齢による病気の予防、体重や脂肪の減少などの多くの効果が得られます。