快適な睡眠を得るにはある一定のタンパク質が必要なようです。私たちの体を作っていますから、タンパク質なしでは生きていけません。
それというのもアミノ酸は睡眠に必要なメラトニンやセロトニンなどのホルモンの原料になるので、ぐっすり眠るにはタンパク質が欠かせないと言えます。
カロリー制限中の睡眠改善にタンパク質が効く
2016年に出た「高タンパク食が睡眠の質を上げる」という論文(ソース)が睡眠とタンパク質の関係を調べています。
これはパデュー大学の実験で、太りぎみの男女を対象に、以下の2パターンの実験を行いました。
実験1
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- 参加者は太りぎみの男女34人
- 全員、1日の摂取カロリーを750Kcalまで減らす
- 参加者を3グループにわけて、それぞれ総摂取カロリーの10%、20%、30%のタンパク質をとる
- 脂肪の量は総摂取カロリーの25%にそろえる
- 炭水化物はタンパク質量によって45〜65%に変わる
- 以上の食事を12週間続ける
実験2
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- 参加者は太りぎみの男女60人
- 全員、1日の摂取カロリーを750Kcalまで減らす
- 参加者を2グループにわけて、それぞれ体重1kgあたり0.8gか1.5gのタンパク質をとる
- 脂肪の量は総摂取カロリーの25%にそろえる
- 以上の食事を16週間続ける
かなりハードにカロリーを減らしていますね。
実験の結果は、
実験1
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- タンパク質20%グループは10%グループより睡眠の質が80%改善
- ただしタンパク質30%グループの改善度は20%グループと差がなかった
実験2
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- タンパク質1.5gグループは0.8gグループより睡眠の質が70%改善
- 0.8gグループは睡眠の質に変化が見られなかった
- 動物性タンパクと植物性タンパクの違いは睡眠に関係がなかった
となっています。
基本的にタンパク質を多めにとったほうが睡眠の質は上がるけど、総摂取カロリーの30%あたりは上限みたいですね。
研究者によれば、
” 高タンパク食には様々なメリットがあるが、今回の実験では、ダイエット中の睡眠改善にも役立つことが明らかになった。
高タンパク食をとった参加者は、ほかにも体脂肪率の減少や筋肉量の維持、血圧の改善などが見られた。”
ということで、睡眠だけでなく体脂肪率の減少にも役に立ったようです。
昨日書いた記事でダイエット中は体重1㎏あたり、1.6gが良いと書いたのですが、それぐらいだと睡眠もよくなるので、ダイエット中の方だけでなく体重1kgあたり1.5gのタンパク質を目指してもいい感じです。