プチ断食は16〜24時間の範囲で短い断食をくり返す方法で、体重減少だけでなく、アンチエイジング的な効果もあります。
2017年に出たデータ(ソース)もプチ断食に関することで、普通のカロリー制限との違いを比べてみた」という内容のメタ分析になっています。
毎日の一定のカロリーを減らし続けるカロリー制限と、特定のタイミングで食事をとるプチ断食にはどんな違いがあるのか?痩せ方の差はどうか?筋肉量はどうなのか?などの問題を調べています。
今回の研究は「ややきついプチ断食」についても調べてるのがポイントです。 内容は、
- 普通のカロリー制限:毎日の食事量を80%まで減らす
- 定番のプチ断食:断食期間は30%まで食事を減らし、残りの時期は好きなように食べる
- ややきついプチ断食:断食期間は30%まで食事を減らし、残りの時期は食事量を80%まで減らす
という感じになっています。
ややきついプチ断食は、慢性的に少しずつカロリーを減らしつつ、決まったタイミングでさらに食事を削るテクニックなわけです。
この論文はコネチカット大学などによるもので、過去のプチ断食研究から信頼性が高いRCTのみの12件を選んでいます。チェックした項目は、
- 体重
- 体脂肪
- 筋肉量
- ウエストサイズ
- 消費カロリーの変化
などです。
実験期間は12週間から20週間ぐらいで、フォローアップが26から52週間です。参加者は782人で、肥満か過体重だけの人だけが対象となっていて、全体的に女性が多い感じです。
まずは大きな結論として、
普通のカロリー制限、プチ断食、きつめのプチ断食を比べたところ、ほぼすべてのポイントで違いが確認されなかった!(厳密にはプチ断食の方が筋肉が減っているが誤差の範囲)
ということで、どの方法を使っても同じように体重や体脂肪が減ったということです。きつめのプチ断食でも効果が変わらないのがちょっと意外な感じです。
ですが、この結果はあくまでPP解析って手法で分析した場合の数字です。もうひとつITT解析を使ったところ、違う結果が出ています。
ITTの場合は、プチ断食を使ったほうが体重は減りやすい!(マイナス3.15kg)
だったそうです。
ITT解析は、途中でダイエットをやめた人も分析の対象にする手法のことです。
ダイエットの研究は必ず脱落者が出るのですが、その人たちの結果を除外せずに結果を出したわけです。
PP解析はこの逆で、ちゃんと指示されたダイエット法をやりとげた人だけで最終結果を出しています。
つまり、ITT解析は、
わりと現実に近い結果が得られる!
ということですね。
現実の世界ではダイエットが続かない人が多いんで、一般人にはITTのほうが参考になりそうですね。
ITTだと普通のカロリー制限のほうが不利になる理由は不明ですが、2015年のメタ分析だと「プチ断食のほうが続けやすいのでは?」という結論が出ているのでそのせいかもしれません。
プチ断食は精神的に楽なので、そのぶんだけダイエット法としては有利なのでしょう。
そういうことで、ダイエットをしたい方は一度プチ断食を試してみてはどうでしょうか?