「臆病な人でも勇気が出る飲み物は酸味のあるもの!」という興味深い実験(ソース)が2018年に出ています。
これはサセックス大学の実験で、まずは168人の男女に5種類のドリンクを飲んでもらいました。
- 酸っぱい
- 塩からい
- 甘い
- 苦い
- うまみがある
そのうえで、コンピューターのギャンブルゲームをやってもらったそうです。 ルールは、
- 画面上に架空の風船が表示され、クリックするとふくらむ
- 風船がふくらむごとにお金をもらえるが、風船が破裂したらお金はゼロになる
となっています。
簡単なギャンブルを使って、リスクの取り方に変化が出たかを調べたわけですね。
結論は、
- 酸味のあるのを飲んだグループは、甘いドリンクを飲んだグループにくらべて39%もクリックの回数が増えた
- 甘いものと旨味を飲んだグループは、逆にクリックの回数が減った
- 苦味と塩気には行動の変化が現れなかった
だったとのことです。酸味は人を大胆にさせて、甘みは人を慎重にさせるわけですね。
その結果はギャンブルの結果にも影響していて、
- 酸味グループがもっとも大金をゲットした(もちろん風船が破裂した回数も多いけど)
- 甘みグループは報酬額が低くなった
となっています。
失敗を恐れずリスクを取ったグループのほうが最終的な結果もよかったわけです。
研究者によれば、
”リスクのある行動は、個人によって意味合いが異なる。
人によっては3万フィート上空の飛行機から飛び降りることかもしれないし、また別の人にとっては単純にいまの家を捨てることかもしれない。”
” なかにはリスクに対してネガティブな印象を受ける人もいるかもしれないが、実際はそんなことはない。リスクを取ることは、幸福な人生に導く基本的な行動のひとつだ。”
とのことです。
もちろん「適切なリスク」を選ぶ目は必要になるけれど、すべて尻込みしてしまうのはよくないからですね。
” 酸っぱい味覚は、決して私たちに向こう見ずな行動を取らせるわけではない。
それどころか、ほどよくリスクを取る態度をうながし、リスク回避の傾向が強い人に新たなチャンスをあたえる効果も持つらしい。”
” 一般的に、うつや不安、ストレス性の病気にかかった人たちは、リスクを避ける傾向が高いことが知られている。もしかしたら、彼らはレモンオイルなどでメリットを得られるかもしれない。”
” 酸味は望ましい行動を強化してくれる。過度の危険や臆病な態度になることなく、リスクが嫌いな人に新たなチャンスや自己改善の可能性を広げてくれるだろう ”
不安傾向が強く、リスク回避傾向が強い人は、大事な交渉の前とかに酸っぱいものを飲んでおくといいかもしれませんね。
ちなみに、この実験ではクエン酸を混ぜた水を使ったとのことですが、まあレモン水でもよさそうです。