運動と食事どちらが頭よくなるの?

頭が良くなるには食事と運動が必須なのは間違いないと思います。

頭を良くする物質BDNFの量を増やすためにどんな運動が必要なの?

食事と運動は、体力をあげてくれるだけでなく、脳の働きも改善することがわかっています。

脳の機能を劣化させるホモシステインとは?

2018年に食事と運動をちゃんと組み合わせて実践したらどうなるのか?という問題を調べたデータ(ソース)が出ていて、面白いです。

これはデューク大学の実験で、まず55歳以上の男女160人を4つのグループにわけています。

  1. エクササイズの量だけ増やす
  2. 特別な食事法を続ける
  3. エクササイズと特別な食事法をまとめてやる
  4. なんもしない

実験期間は6カ月で、具体的には以下のような運動法と食事法が採用されています。まずはエクササイズは、

脳を強くするためのエクササイズ

    • ウォームアップとして軽くストレッチを10分
    • ちょい速めのウォーキング、またはエアロバイクを35分
    • 運動の強度は呼び心拍数の70〜85%を目指す(目標心拍数=運動強度×(最大心拍数-安静時心拍数)+安静時心拍数)
    • 筋トレはとくにしない

という感じで、とくにつらいという運動でもないです。

こんなに軽くていいの?と思われるかもですが、過去のデータでもこれぐらいで脳機能の向上は確認されているので、妥当なラインと言えます。

で、食事法のほうは、「MINDダイエット」に近いです。

メンタルが11%改善するMINDダイエットとは?

これは脳神経の変性を食い止めるために開発された食事法で、過去のメタ分析でも脳に効くことが確認されています。

そのうえで、この実験では脳の実行機能の変化を見ています。実行機能は高次の思考力にかかわる能力で、

ワーキングメモリ

集中力のコントロール

問題解決スキル

といった要素で構成されてます。シンプルに頭の良さを測ったと考えていいですね。

では、半年後にどんな変化が出たかと言うと、それぞれの実行機能スコアはこんな感じになりました。

  • なにもしないグループ=35点
  • 運動だけグループ=42点
  • 食事改善だけグループ=43点
  • 運動+食事グループ=46点

ということで予想どおり運動&食事グループが勝利してます。

運動と食事のどちらかだけ改善した場合は、とくに差がなく、

運動&食事は最強だけど、思ったよりずば抜けてるわけじゃない。

という感じですかね。

もちろん、改善できるとこはすべて改善したほうがいいのは確実ではありますが、「運動が嫌い」という人はとりあえず食事だけやってもいいし、逆もまたしかりって印象です。

いずれにせよ、食事だろうが運動だろうが、どちらも6カ月ほどちゃんと続ければ頭が良くなるので、特に食事や運動に気を使ってない人は、特に

  • 1日45分の軽い有酸素運動
  • MINDダイエット

のいずれかあるいは両方を試してみるのもいいかと思います。

「本当に美肌に効く」食事とサプリメントとは?

昨日に引き続いて、美肌に関する話です。基本サプリはサプリでしかないということで、何を食べたら綺麗な肌になるのでしょうか?

ネットには美容に効く食事やサプリの情報があふれてますが、本当にどれが大事なのかはわかりにくいですね。

が、2014年に美肌に効く食事とサプリついて大きな結論を出した論文(ソース)が出ていて、美肌と食事に関するまとまった研究ってほとんど無かったので、参考になると思います。

野菜と果物は神。特にビタミンCは最重要

これはニューカッスル大学の研究で、過去に行われた27件のデータをまとめた系統的レビューになっています。参加者は4741人で、科学的に信頼できる内容になってるかと思います。

まず、食事と美肌に関する結論は、

  • 野菜とフルーツの摂取量が増えるほど顔のシワは減る。すべてのポリフェノールとビタミンは肌に有効。
  • なかでもビタミンCをふくむフルーツとオリーブオイルはシワ取りの効き目が高い。
  • 特にビタミンCはシワのほかにも肌の乾燥や退化を防ぐ効果が高い。できればサプリではなく食事から摂ったほうがよい。

といった感じです。

野菜とフルーツが良いのは想像がつきますが、あらためてビタミンCの重要性を痛感しました。

先日ビタミンCの運動の酸化ダメ―ジには効果は少ないという記事を書いたのですが、肌にはやはりビタミンCなのですね。

ビタミンCは変化しやすい成分なので、サプリよりも食事から摂るのがベストです。

本当に美肌に効くサプリはどれ?

続いて美肌に効くサプリについては、

美肌の効果が確認されたもの

高麗紅蔘

スクワレン

イチョウ葉(Ginkgo Biloba)

ナギイカダ(Butcher’s Broom)

美肌効果が証明されてないもの

    • 緑茶成分をふくむ化粧品。サプリも同様
    • カカオフラボノイド系
    • 乳酸菌系のプロバイオティクス

といった感じです。

さらに1日に4410μg以上のベータカロチンを飲むと肌が黄ばむので注意が必要です。

もっとも、サプリの効果は野菜やフルーツにくらべれば控えめなので、あくまで食事から抗酸化物質を摂るのが基本だと思います。

最低でも一食につき手のひら2つ分の量は野菜を食べたいものです。

以上のことから、やはりサプリに頼るより、ビタミンやポリフェノールを多く含むブルーベリーなどのフルーツや緑黄色野菜を多く摂る食事を心がけたいと思いました。

脳を劣化させないために大事なのは一緒に何を食べるかが重要

お菓子やファストフードが体に悪いのは周知のことで、そのためには野菜を増やそうとかナッツを食べようとか魚が大事だとか色々なことが言われるわけですが、新しい研究データ(ソース)は、

大事なのは「何を食べるか」よりも「一緒に何を食べるか」である

という結論になっていて、ちょっと観点が違います。

これはボルドー大学の実験で、

  1. 認知症の高齢者209人と健康な高齢者418人、平均年齢78歳を参加者として集める
  2. 全員の食事を5年間ほど追跡する
  3. 認知症が悪化した人としなかった人の違いをチェックする

みたいになってます。

参加者は1年ごとにアンケートに答えて、 どのような種類の食物をどのくらいの頻度で食べたかを記録しました。

実はここでは新しい試みをしてまして、研究チームはこうコメントしておられます。

” 食事の改善は認知症を予防する有効な方法である。

人の食事には複雑な相互関連性があり、そのつながりが脳に与える影響を理解するのは重要だろう。

これは「食品ネットワーク」と呼ばれる観点である。

過去に行われた複数の研究では、葉物野菜、ベリー類、ナッツ類、魚などを食べることにより認知症のリスクが下がることがわかっている。

これらの研究の多くは、食品の摂取量と頻度に焦点を当てているが、本研究ではさらに一歩進んで、「食品ネットワーク」を調査した。”

食品ネットワーク」ってのは新しい考え方で、ざっくり言うと、「どんな食べ物を一緒に食べてるか?」っていう全体的な傾向のことです。

「この食品を食べれば頭が良くなる」と言えれば話は簡単でいいんですが、普通に思えば、特定の野菜や肉を増やすだけで認知症がやわらぐとは考えにくいので、個々の食品ではなく、食事の全体像に焦点を当てたほうが実践的な結論が出せるのでは?と研究チームは推定したということです。

で、分析でわかったことは、

” 認知症な人たちの食品ネットワークにおけるハブは加工肉だった 。

認知症を発症した人は、ソーセージ、ハム、パテなどの高度に加工された肉と、ジャガイモ、アルコール、クッキー、ケーキ、スナック菓子などの高糖質の多い食品を組み合わせている可能性が高かった。

つまり、不健康な食品の摂取量よりも、「加工肉と他の不健康な食品を組み合わせる頻度の高さ」が認知症リスクに関わっているのかもしれない。

例えば、認知症の人は加工肉と一緒にジャガイモを食べる傾向が強く、認知症がない人は肉と一緒に果物や野菜、魚介類などの、より多様な食品を食べる傾向が強かった。”

加工肉が食品ネットワークにおけるハブである」ってのもおもしろい発見で、どうも不健康な食事をしてしまう人は、「お菓子や酒をまとめてやめる!」と考えるよりも「とりあえず加工肉から断つ!」ということから取り組んだほうがいいのかもしれません。

加工肉にこだわらずとも、「自分の食生活におけるハブは何か?」と考えてみるのは超重要な視点だと思います。

” 健康的な食品の多様性が高ければ高いほど、認知症の減少と相関することがわかった。

食品ネットワークの違いは、被験者が認知症と診断される何年も前から見られた。食品ネットワークを見れば、食事と健康の複雑さを解くのに役立つかもしれない。”

要するに、「脳機能を保つにはどの食品を食べればいいの?」って話ではなくて、とにかく健康そうな食品をいろいろと食べるのが大事なのだということですね。

まとめると、自分の食生活を見直してみて、不健康な食品をどんなものと組み合わせてとっているのかチェックしてみて、ハブとなる食品を見つけてその食品から徐々にやめてみるのがいいかもしれません。

12週間でメンタルを改善する食事法

食事とメンタルが関係しているのは有名な話です。

アミノ酸は、やる気や幸福感のもとになるセロトニンノルアドレナリンの材料なので不足するとうつになりやすいし、普通に考えても、ジャンクフードばっか食べてるよりは野菜たっぷりなほうが精神は安定しそうなイメージです。

ほとんどのリサーチは観察結果が中心で、例えば「地中海式ダイエットをしている人はメンタルも健やかだ」とかとか推測してた感じです。

2017年に出た論文(ソース)では、「食事だけでメンタルは改善するの?」という問題をしっかり調べてくれています。

食事だけでメンタルはどれぐらい改善するのか?

実験の参加者は67人の男女で、うつ病の診断を受けた患者さんのみです。みんなセラピーや抗うつ剤の治療を受けています。

実験期間は12週間で、全員を2つのグループにわけました。

  • メンタル改善用の食事
  • 特に食事は改善しない

運動や瞑想などの指示はあたえず、あくまで食事だけを変えたらどうなるかだけをチェックしたわけです。

その結果は、

  • 食事を改善したグループは32%が症状が改善(何もしないグループは8%が改善)
  • 症状がやわらいだグループはMADRS(うつ病の臨床評価)で7.1ポイントの改善がみられた

でした。

劇的な改善とまではいかないものの、ちゃんと現実的に意味がある改善ですね。

この実験でいう「MADRSで7.1ポイントの改善」という意味は、「生きるのが辛い」というレベルから「元気はないけど暮らせる」ぐらいまで改善したぐらいのイメージです。

食事だけでここまで良くなるのだから、運動などと組み合わせたらもっと効果が見込めそうです。

メンタルに効く食事法とは?

実際に使われた食事法を紹介すると、

  • 全粒粉=パンだったら1日に5〜8枚、パスタだったら1日に300g〜480g
  • 野菜=1日に握りこぶし6個分ぐらい
  • フルーツ=野球ボールぐらいの大きさを1日3つ
  • 豆類=1週間に180gぐらい
  • ナッツ=1日に手のひらに軽く乗るぐらい
  • =最低でも週に120g以上
  • 脂肪の少ない牛肉、羊肉、豚肉=週に180g〜240gぐらい
  • 鶏肉=週に120g〜180gぐらい
  • =週に6個
  • オリーブオイル=1日小さじ3杯
  • 乳製品=牛乳やヨーグルトは1日480mlぐらい、チーズだったら1日80g〜120gぐらい

のような感じで、地中海式ダイエットをベースにした内容になっています。

また、その他の注意点としては、

  • カロリーは気にせず自由に食べる
  • 三大栄養素のバランスは、タンパク質18%、脂肪40%、糖質37%ぐらい

という感じです。カロリーを気にするとストレスが増えるので、メンタルに効かせたいときは自由に食べるのが大事ということですね。

メンタル改善のためにNGな食品は?

  • 赤ワインまたは白ワインは1週間に300mlまでが上限で、それ以外のアルコールは厳禁
  • 精製された炭水化物(パン、パスタ、米など)
  • お菓子
  • 揚げ物
  • ファストフード
  • 加工肉
  • 清涼飲料水(週に3本以上は厳禁)

となっています。

体に炎症を起こしやすい食品が多いですね。

以上がメンタルに効く食事法でした。最近気分がすぐれないとかいう方は食事を見直してみてはどうでしょうか。