カイロプラクティックが腰痛などの痛みに効くというエビデンスはほぼないし、反対に施術自体は危険です。
カイロプラクティックの正当性
2005年にサイモン・シンの「代替療法解剖」という鍼、ホメオパシー、カイロプラクテック、ハーブ等の民間療法の効果を真面目に検証した本です。
その中でカイロプラクティックが全く効果がないということを書いたのですが、英国カイロプラクティック協会が告訴して「カイロプラクティックが科学的に有効なのか?」という問題が法廷に持ち込まれた結果、2010年にサイモン・シンの勝利が決まっています。
カイロプラクティックは無意味?
2012年のコクラン共同計画のレビュー論文(ソース)が過去に行われたカイロプラクティックの研究から信頼性のある実験を20件抜き出して検証したものです。
急性腰痛に対するカイロプラクターが行う脊椎手技療法の有効性についての結論は、
他の標準医療に比べてこの療法が腰痛に効くとは言えない。
1件だけ効果があるという報告があるが実験の質が非常に低い。
効果があっても効き目は短い。
ということでした。カイロプラクティックはあまり意味がないということです。
2010年にコクラン共同計画がだしたレビューでは、「他の療法と組み合わせれば短期間の効果がある」という報告があるくらいです。
要するにカイロプラクティック単独ではなにも効かないということでしょうか。(ソース)
カイロプラクティックのリスクは?
カイロプラクティックのリスクですが、昔から大量の訴訟が行われていて、死者(!)がでたり、脳卒中になったりとか様々な事例があります。(ソース)
やはり怖いのは首まわりの施術のようで、年間100件の事故が起きています。(ソース)
このデータを受けてカナダの神経科医グループは「頭痛が治っても死んだら終わり」と警告をだしています。
医療ジャーナルのBMJに掲載された論文(ソース)にも「首が痛くても首の施術はやめておきなさい」と忠告しています。
実は私も首のぼきぼきやってもらったことがありますが、確かにその後はしばらく楽になりますが怖いです。
まとめると、
カイロプラクテックは体の痛みにほぼ効果がないし、あっても短期的。首の施術は死の危険があるので避けた方が無難。ということです。