先日、足を鍛えると頭が良くなる話をしましたが、脳を鍛えるにはやはり運動が一番のようです。
運動が頭にいいのは間違いないですが、まだ謎なのが脳に効く最低の運動量はどれぐらいなのかということです。
過去には1日10分の軽い運動で脳機能が上がるというデータ(ソース)がありますが、これは30代の方をメインにした話です。では、中年以降の年齢の人はもっと運動しないと脳を鍛えられないのでしょうか?
50才以上人の運動と脳機能の改善
2016年のキャンベラ大学の研究で、かつて行われた「運動と脳」に関する研究から、質が高い36件を選んでまとめたもの(ソース)があります。RCT(ランダム化比較試験)のメタ分析になっていて、かなり信頼性は高めと言えます。
論文のポイントは、
50才以上の人の脳が運動でどう変わるかを調べている
いろんなタイプのエクササイズの効果をチェックしている(ランニングとか筋トレとか)
どれぐらいハードな運動をすればいいのかを確認している
脳力アップに必要な運動時間も調べている
という感じで、気になるところは全部押さえてくれてます。
結論は、
年を取っても運動で頭は良くなる
運動をすると、脳の機能は効果量0.29〜0.41の範囲で改善する
ということです。
だいたいの感じとしては、「劇的な変化はないけどそこそこ頭はよくなる」ぐらいです。
頭を良くするにはバコパなどのサプリの摂取などあります(ソース)が、この数値は悪くない感じです。
1回45分のややきつい運動を週2回
研究結果のその他のポイントは、
筋トレでも有酸素運動でも頭は良くなる。ただし、ヨガには同じ効果が見られなかった。
1回のセッションで45〜60分ぐらいは運動をしておいたほうが脳には効く。
週に2回ずつの運動でも、週に4回ずつの運動でも、特に効果の差は出ない。
運動のレベルは「まあまあ」(軽く息があがるぐらい)から「ハード」(ヘトヘトになるぐらい)まで
という感じです。
やはり年を取ってから運動で頭を鍛えるには、若い人よりエクササイズの量と強度を増やす必要はあるようです。
といっても、基本的には1回45分のちょっとつらい運動を週2回で大丈夫なので、十分頑張れそうですね。HIITをうまく取り入れていけば、いい感じではないでしょうか。