「新型コロナを防ぐには2メートル(6フィート)離れる!」というのが現在のガイドラインですが、「もしかしたらそれだけじゃ不十分かも?」と指摘するデータ(ソース)が出ています。
これはサニーブルック健康科学センターなどの調査で、新型コロナではなくインフルエンザに感染した人の咳を調査したものです。
人間の咳がどれぐらいの距離まで飛び散るのかを高速カメラとレーザー光で確かめて、拡散力をチェックしました。
結果は、
- 数メートル離れたところにいる人が咳をした場合でも、その咳は3秒とかからずこちらに届く
- 咳の飛沫の10%は、咳が終わってから4秒が過ぎた後でも大気中を漂う
だったそうで、たとえ2メートル離れたとしても咳の飛沫は防げないかもしれないようです。
といっても、チームによれば、
” 2メートルが安全だという論理的根拠はないが、1メートルかそれに近い距離よりははるかに良い。明らかに遠くにいるほど感染リスクは減少する。”
とのことです。
2メートルでも安全とは言えないものの、離れるにこしたことはないということですね。
いまのところ新型コロナを防ぐには「少なくとも20秒間は手を洗う!」というのが基本中の基本なのですが、新たに「同じぐらい手を乾燥させる方法も大事だ!」って内容のデータ(ソース)が公表されています。
これはヨーロッパ感染症会議 (ECCMID) で発表されたもので、調査の内容は、
- ペーパータオルを使って手を乾かすのと、ジェットエアドライヤーを使うのではどちらがいいのか?
という点です。
公衆トイレでは、ペーパータオルとジェットドライヤーの両方備えているところが多いと思いますが、果たして感染を予防するにはどちらを使うべきなのか?ということですね。
研究チームは、被験者のに公衆トイレを使うように指示して、手を軽く洗った後でペーパータオルかジェットエアドライヤーのどちらかで手を乾かすように指示しました。
その後、被験者たちが触れたドアノブ、階段の取っ手、電話など11カ所に残ったウイルスをチェックしたところ、結果は、
- エアドライヤーを使った場合は11カ所がすべて汚染されており、汚染度はペーパータオルの10倍だった
- ペーパータオルを使った場合の汚染は6カ所だった
ということで、はっきりとペーパータオルの勝利でした。
一部のジェットエアドライヤーには待機中に湿気を放出するものがあり、逆にウイルスや細菌を周囲にまきちらす場合もあったらしいです。
公衆の場で手を拭くのはペーパータオルのほうが良いということですね。持参したハンカチはどうかは定かでないですが、エアドライヤーよりはよさそうです。