iPhoneなどのスマホに標準でナイトモードがついていて、波長の短い光を減らして睡眠の質を上げる目的になっています。
ですが、「ナイトモードを使用しても睡眠の質は上がらないのでは?」という結論のデータ(ソース)が2021年に出ていて面白いです。
これはブリガムヤング大学などの研究で、167人の参加者を3つのグループに分けてます。
- 寝る前にナイトモードを使ってスマホを見る
- 寝る前にナイトモードをオフにした状態でスマホを見る
- 寝る前にスマホを使わない
この時、参加者には睡眠の計測デバイスをつけてもらい、睡眠時間や入眠までの時間をチェックしました。
すると、結果は驚くべきもので、
- ナイトモードを使おうが使うまいが睡眠の質は変わらない!
- というか、寝る前にスマホを使ってなくても睡眠の質は変わらなかった
だったそうです。
要するにナイトモードのメリットが確認されなかったどころか、「寝る前にスマホを使わない」という定番の手法にも変化が見られなかったということです。
ただし、チームは参加者の睡眠時間によって別の分析もしていて、
こちらの結果では、
睡眠時間の平均が7時間ぐらいの人であれば、寝る前の1時間にスマホを使わないことで睡眠の質は上がる!
という結果も得られています。
普段からちゃんと睡眠を確保できている人に限り、「寝る前にスマホを使わない」というテクニックは有効かもしれないわけです。
ということは普段あまりよく寝てない人にはスマホを寝る前にやめても睡眠の質は変わらないってことでしょうか。
このような結果が出た理由は不明ですが、研究チームとしては、
スマホのブルーライトよりも、スマホのコンテンツの方が影響度が大きいからではないか?
と推測しています。
確かにブルーライトは脳の刺激が大きいですが、それ以上に見ている内容の方が重要だから、結局はナイトモードの意味が薄れてしまうのでは?という考え方です。
確かに、どれだけ夜間の光をカットしようが、寝る前にネット上のバトルなど見たら脳が覚醒して眠れなくなりそうです。
その点でこの研究は、ナイトモードがあまり意味がないというよりは、「寝る前にどんなネットの内容に触れるかが大事!」ということとして受け取ったほうがいいのかもしれません。