筋トレ前にスマホを見るとパフォーマンスが落ちる!

メンタルが疲れてると筋トレもはかどらない」 というのは知られた事実です。

脳と筋肉の働きはつながっているので、心が疲れているとトレーニングもうまくできなくなくなるということです。

これは過去の研究(ソース)でも確認されていて、「トレーニングの30分前に認知テストをやると、スクワットのパフォーマンスが15.8%低下する」という報告があります。

ただし、こういう研究では、ストループ課題(文字意味と文字色のように同時に目にする二つの情報の中で、文字の色を答える)などのように現実世界では行わないテストを使っているので、本当にどこまで筋トレに悪影響があるのかはわからないという問題があります。

2021年に出た研究(ソース)では、「筋トレ前にスマホを使うと良くないのか?」を調べていて役に立ちそうです。

具体的には、トレーニング前にSNSを使うと、筋トレのボリュームとモチベーションは変わるのか?をチェックしています。

参加者は一般的な25歳前後の男女16人で、研究の内容は、

  1. 30分間のNASAのドキュメンタリーを視聴した後、15RMでスクワットのテストを3セット行う(1RMは1回で挙げられる最大の重量)
  2. スマホでSNSを30分ほど視聴した後、15RMでスクワットのテストを3セット行う

という2つのパターンで、筋トレの成果に違いが出るかをチェックしています。

筋トレ前にスマホを見ると見ないでは、果たして効果に差があるのかってということですね。

その後、参加者の精神的な疲れと筋トレボリュームなどの変化を調べたところ、

筋トレ前に、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターなどを使った場合は、ほとんどの人の精神的な疲労(RPE:自覚的運動強度)が59.9%増大し、スクワットの回数が29%減少した!

という結果が出ています。

やはりトレーニング前にSNSを使うと、筋トレのボリュームと主観的なつらさはしっかりとダメージを受けるようです。

精神疲労と筋トレに関する他の研究を見てみると、

という真逆の報告をしてるケースも多いので、今回の結果ですべてが決まったわけではありません。

この点は注意する必要がありますが、このような食い違いが起きる原因としては、

  • おそらく、仕事とか勉強みたいに脳への負荷が高いものは筋トレに悪影響なのだろう
  • 長い時間にわたって頭を使うと血中のアデノシン(疲労物質)が増えるから、作業時間も大事なのでは?

ということが考えられます。

まだ最終的な結論は出せないですが、現時点では「筋トレで最大のパフォーマンスを出したいなら直前のSNSや仕事は避けた方が良い」と言えそうです。

では、具体的に、作業とどれぐらい時間をあければいいのかと言うと、

だいたいトレーニングの2時間前くらい前には脳が疲れる作業は終えておきたい

ぐらいの感じです。

もちろん作業の負荷と長さによって最適な時間は変わりますが、おおまかな基準としてはこんな感じになります。

トレーニングの2時間前までには仕事を終え、それ以降はSNSを見たりせずリラックスして過ごすのが良いということですね。

が、そうは言っても、「そんなトレーニングのために2時間の余裕なんて作れない」という人は多いでしょうから、

いつも使っているトレーニングのセットを、仕事で脳が疲れた後のトレーニングは増やしてみる

みたいに最終的なボリュームを同じにする対処するのもありかもしれません。

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