感謝を気持ちを持とうと言われると精神論的な説教のような気もしますけど、いまやポジティブ心理学の定番テクニックとなっています。
とにかく感謝心のトレーニング(ソース)は幸福度を高める効果が高いようです。
2020年に出たデータ(ソース)は「職場における感謝の効果はどれぐらいか?」という点を調べていて、これもまた良い結果が出ています。
これはセントラルフロリダ大学の351人の会社員を集めた実験です。
参加者に対して指示したことは、
” 感謝の実践は、あなたの生活に存在する「ポジティブなものごと」への意識を増やすために行う。”
” 例えば、感謝していることを毎日リストに書き留めるようなことだ。
この単純な行動を実践するだけで、あなたの考え方、仕事へのアプローチ、同僚があなたに抱く印象などを変えることができる。”
となってます。
従業員に毎日数分ずつ「その日に感謝したこと」や「感謝したい人」のことを書き留めるように指示したわけです。
ポジティブ心理学でも定番のやり方ですね。
実験期間は2週間で、「感謝の介入」を行ったグループに起こった変化は、
職場での無礼な行動が減った!
他の同僚への陰口が減った!
他の同僚への侮辱的な行動も減った!
という感じだったそうです。
この現象について研究チームによれば、
” この調査に参加した従業員たちは、感謝の介入によってセルフコントロールのリソースが改善され、結果として同僚への無礼な行動が減少した。”
とのことで、どうやら感謝の気持ちを書き出すことで、自己の行動や感情をコントロールする能力が上がったらしいです。
そう考えると、感謝のトレーニングは同僚への無礼な行動を減らすだけでなく、仕事のパフォーマンス改善にも使えるのかもしれません。
さらに、
’ 多くの組織は、従業員の行動を改善するためにかなりの時間とお金を費やしている。
しかし、そのわりに本当に効果が高いツールの存在はあまり知られていない。
私たちは、感謝の気持ちを書き残すテクニックは、シンプルで安価な手法であり、従業員の行動をより良く変えられることを発見した。”
とのことで、時間や経費のかかる企業研修をするぐらいなら、社員に感謝の気持ちを書き出した方がお手軽だし効果も高いということです。
この研究では1回数分のトレーニングで変化が出ているので、会社から指示されなくてもやってみると、手軽に社内での幸福度が上がっていいと思います。