食品添加物はどこまで体に悪いの?

カラギーナン

添加物が嫌いな人の間では「発がん性がある」と言われて、恐らくもっとも嫌がられている物質です。

ドレッシングや乳製品、加工肉、ジュース、ゼリーなどに幅広く使われていて、成分表には「増粘多糖類」や「乳化剤」などと書かれています。

これが危険だと言われてるのは、動物実験のデータの結果によります。

2001年の論文(ソース)によれば、マウスに大量のカラギーナンを摂取させたところ、大腸に潰瘍とガン細胞が出現したそうです。

ただし、これらの実験では、いずれも成分が分解したカラギーナンが使われていて、食品添加物に使われているものとは構造が違います(ソース)。

また、豚を使った実験(ソース)では、83日間にわたってカラギーナンを飲ませても、なんの潰瘍や腫瘍も出なかったとのことです。

どうやら、カラギーナンの発がん性はマウスに特有の分解酵素によるもので、他の動物にはあまり関係ないようです。

ただし、人間を対象にした実験(ソース)では、発がん性とまではいかないですが、腸内の炎症が悪化する可能性は十分にある結果が出ています。

他の研究(ソース)でも、腸内の酵素が弱るというデータが出ていて、発がん性とまで行かないけれど、健康に良いとはいえない感じです。

グァーガム

グァーガムはグアー豆からできる食物繊維の一種で、増粘剤としてアイスクリームやドレッシングなどによく使われています。

これまたアンチ添加物派からは評判の悪い成分ですが、多くの研究(ソース1,ソース2)ではグァーガムは体に悪影響はないとの結論が出ています。

どころか、悪玉コレステロールを減らしたり、血糖値を下げてくれるなどの結果もでていて、逆に体に良かったりします。

要は食物繊維なんで、糖の吸収をおだやかにしてくれる効果があるようです。

そうは言っても、一部の実験(ソース)では被験者に腹部の膨満感やガスなどの消化不良が起きているので、やはり腸内環境には悪影響が出る可能性もあります。

イヌリンのような食物繊維も、とりすぎると消化不良の原因になるので、グァーガムだけが悪いとも言えないですね。

キサンタンガム

キサンタンガムも定番の増粘剤でして、アイスクリームやドレッシングのほか、歯磨きやボディソープなんかにも使われております。

これもグァーガムと同じく安全性に関してはかなり確立されていて、マウスを使った実験(ソース)では、体重1キロあたり1グラムのキサンタンガムを飲ませても、とくに何の変化も起きなかったという結果がでています。

人間を対象にした実験(ソース)でも、23日間大量のキサンタンガムを飲んでも、血中コレステロールが減ったぐらいで目立った変化はなかったようです。

ただ、一部の実験(ソース)では、被験者が腹を壊したり、消化不良が起きたりしているので、腹の調子が悪い人には良くない感じです。

まとめ

以上、代表的な食品添加物についてまとめました。

基本的にはいずれも安全性が確立していて、健康的な人が摂取しても問題はなさそうです。

ですが、どの食品添加物も、腸内環境に不調のある人が口にすると状況を悪化させる可能性があるので、その点は体調を見ながら使っていきたいところです。

特に、アレルギー持ちの方は、なるべく避けたほうがよいかと思います。

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