夜更かしの脳へのダメージを最小限にするには?

睡眠が不足すると、脳が睡眠状態に陥るのを止めることができず、睡眠状態と覚醒状態が短期間の間に交互に繰り返される状態になります。

その結果集中力と視覚的処理能力が劇的に低下します。

集中力や記憶力が落ちるので徹夜して勉強はおススメできないのはこの理由ですね。

ペンシルバニア薬科大学の研究では、睡眠不足状態の脳の活動状態をfMRIで調べたところ、脳の複数のエリアでその活動が突然ストップすることを確認できたそうです
(ソース)

脳の活動がストップしている訳ですから、やりたいことが出来なくなってしまいパフォーマンスはだださがりですね。

でも夜更かしや徹夜やりたくてやっている人はともかく、仕事上夜勤とかでやらなきゃいけない人達っています。そういう時はどうしたらいいでしょう?

なるべくならダメージは最小限にしたいところ。有効な方法があります。

ずばり夜食をしないこと!です。夜10時以降は水以外は食べないことです。

これもまたペンシルバニア大学の研究ですが、40人ほどの男女を対象にした実験で、
3日間睡眠時間を4時間ほどに制限して好きな時間に食事をしてもらいました。

4日目に2つのグループに分けて1つのグループはそのまま好きな時間に食事をしてもらい、2つ目のグループは夜10時以降は水だけ飲んでいいとしました。

そして人が一番眠いと感じる夜中の2時にワーキングメモリや認知能力の測定をしたところ、なんと

10時以降水だけにしたグループの認知能力の低下がほとんど見られず集中力も長続きがしたという結果がでました。

深夜に食事をとることは普段しないので夜食を取ると体内時間を狂わせてしまうからです。食事時間を一定にすることが重要になってきます。

睡眠時間がすでに狂っているのでせめて食べる時間だけはそのままにしておくと脳へのダメージが最小限ですむということですね。

では、徹夜明けはどう対処するのか?
体内時計を戻すには、朝日を浴びることと朝食が重要です。

徹夜明け、出来れば朝7時にカーテンを開けて日光を浴びることです。睡眠ホルモン・メラトニンの分泌をうながし、ズレた睡眠と覚醒のリズムを取り戻します。

光療法という医療技術で、睡眠時間がバラバラになる不規則型睡眠覚醒という症状を改善するために使われています。

治療では3000-10000ルクスの光を1時間ほど浴びるのですが、この明るさは朝7時頃の光量とほぼ同じです。

そして朝食ですが、朝食にがっつり食べること、炭水化物とたんぱく質たっぷり。

食べると消化活動が始まるので脳が起きて活動する時間だなと自覚するからです。

徹夜する時は深夜に食べず、普通に夕食を食べて朝が来たら朝日を浴びて朝食をちゃんと取ります。

夕食(例えば7時)から10-11時間空いて朝食を取ると体内時計の調整がうまく行きやすいです。

そしてGI値が高い食べ物、炭水化物とたんぱく質を徹夜明けに朝食として食べると徹夜明け後の体内時計の調整がうまくいきます。

GI値というのは食べた糖分がどれ位体内に血糖として取り込まれるかという値です。GI値が高いほど体内時計の調整に向いています。

それはGI値の高い炭水化物を食べるとインシュリンがでるのでそれが脳にとどくと体内時計の調整のに役に立つからです。さらにタンパク質と一緒に取ると効果がさらに上がります。

まとめると、

徹夜は脳へのダメージがあり体内時計を狂わせるので出来れば避けたいですが、どうしてもしなければいけない時は、深夜食べない事です。

そして朝が来たら朝日を浴びて炭水化物とたんぱく質たっぷりの朝食をとることが!が重要です。