高齢者は働くことで老けることを防げる!

マギル大学の神経学者ダニエル・レヴィティン博士が書いた「サクセスフルエイジング」によると、

定年で仕事をやめるなんてとんでもない!それだと老けてしまう!」という考え方を強調しています。

この本は、「健康で長生きする方法」をまとめたもので、著者のダニエル・レヴィティン博士は、「武器化する嘘」や「音楽好きな脳」で有名な神経科学の先生です。

具体的には以下のアドバイスをしています。

理想的な引退年齢などない

若くいるためには、体が不自由になっても、仕事やボランティアを続けるのが一番である。

目的がない時間が多すぎると不幸な感覚が高まるため、つねに忙しくしているのが大事になる。

といっても、つまらないことで忙しくしてても脳は刺激を受けないので、意味のある活動をすべし。

アンリタイアメントでGO!

経済学の世界では、定年で退職した後で仕事に戻る人が多い現象を「アンリタイアメント」と表現している。

事実、アメリカでは退職した人の25〜40%が再就職しており、ハーバード大学の経済学者、ニコル・マエスタスは「目的意識と頭を使うことが重要だ」と述べている。

雇用主も意識を変えよ!

企業側は高齢者に労働の機会を提供したほうが良い。

これはただの慈善活動ではなくビジネスの戦略として正しい行為で、多くのデータによれば、高齢者がいる多世代のチームは生産性が高い傾向にあり、高齢者は周囲の人の生産性を高める傾向が確認されている。

仕事がなければボランティアだ

もし高齢で仕事が見つからないときは、ボランティアに従事するのもありである。

ある研究では、ボランティアに参加した高齢者は海馬と大脳皮質の脳体積が増加したのに対し、何もしなかったグループは脳体積が減少していた。

これは特に男性のボランティアに顕著で、2年間のボランティア活動によって老化が3年分逆転した。

とにかく人生を広げよ

フランスの作家アナイス・ニンは「人生は勇気に比例して縮小と拡大を繰り返す」と言ったが、脳の体積にも同じことが言える。

人生を広げる方法は人それぞれで、新しいことを勉強して他人と議論したり、時事問題のディスカッショングループに参加したり、パーティのホストを務めたり、病院でボランティア活動をしたり、スープキッチンで働いたりと、人生が少しでも広がるならなんでもいい。

アメリカ人は大体62歳あたりで仕事をやめリタイアする人が多いですが、(年金の早期受け取りが62歳なので)リタイア後の人生が毎日趣味のことをしたり、ボランティアをしたり、仕事でなくても忙しくして脳を刺激することが若さを保つには必要ってことですね。

日本の場合、経済的に高齢者でも働いている人達は、果たして若さを保てているでしょうか?おそらく仕事の内容や働く環境によるかもしれません。

目的意識と頭を使って働いていれば若さを保てそうです。

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