ほぼ日本人は不安症、その特性をいかすには?

日本人の98%は不安遺伝子を持っている

日本人はS型と呼ばれる遺伝子が多く、心を安定させるホルモンであるセロトニンの量が増えず、不安やストレスに弱くなる傾向にあります。

日本人がそのS型遺伝子を持つ割合は98%!で、ほぼ日本人は全員が不安になりがちだと言って言い訳です。ちなみにアメリカ人は67.7%だそうです。

「WOOPの法則」で有名なガブリエル・エッティンゲン博士によれば、「弱点と強みが表裏一体だと信じれば、弱点を有利に使える」ので、まずは不安のメリットを認識するのが大事です。

逆に言えば、不安に逆らって強がったり、不安をなかったことにしてしまうのはムダと言えます。

ガブリエル博士が、被験者たちに性格テストを行って、全員の衝動性について調べた実験研究があります。

彼らを2つのグループにわけて、一方には「衝動的な人は創造性が高いってデータがあります」と教えて、もう一方には「衝動性と創造性には何の関係もないです」と伝えた後、

全員の被験者に創造性テスト(レンガの使い方を100種類考えるなど)を受けさせたところ、「衝動的な人は創造性が高い!」と信じたグループは本当に創造性が高くなる傾向があったそうです。

研究者によれば、

” 私たちは、自分の弱点が時に「強み」にもなり得ることを理解してます。

この研究により、弱点(衝動性)と強み(創造性)が表裏一体だと信じれば、弱点を有利に使えることが可能であるということです。”

とのことです。

とにかく、「自分の嫌なとこにもメリットはある」と信じるのが大事なのではないでしょうか。

不安にもメリットがある。

実際、不安のメリットについては質の高い研究があります。

不安な人は交通事故に合いにくい (ソース)
不安な人は記憶力がよい  (ソース)
不安な人はIQが高い (ソース)

などです。

とにかく不安レベルが高い人はつつましいので他人への印象がよく、心配性のおかげで集中力が高まり、記憶力があがったり上手く事故を避けやすくなるようですね。

2012年の実験(上記のIQの実験)を行ったジェレミー・コプラン博士によれば、

” これまでの研究により、不安レベルが高い人たちは知性も高い傾向が強いことがわかっている。

一般的に、過度の不安症はマイナスなものとして扱われ、高い知性はプラスにとらえられる。しかし、「不安」の感情は、人類を危険な状況から避ける役割を果たしてきた。”

ということです。

人間の知性は過去や未来の危険を避けるために進化してきたので、そのシグナルとして不安の感情もいっしょに発達してきたと考えられます。

もちろん、できれば不安は避けたいものですが、いったん不安になったら抵抗してもムダなので、その不安のメリットを考えてみるのが大切だと思います。

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