オリーブオイルは善玉コレステロールの性能をアップさせる。
オリーブオイルをよく使う人ほど、心疾患にかかりにくいという認識がありますが、このメリットは、おもにオリーブオイルの脂肪酸のおかげだ考えられてきました。
2014年になると実は「ポリフェノールのおかげではないのか?」という論文が出ました。(ソース)。
これは47人の男女を対象にした実験で、全員に1日25 mLのオリーブオイルを飲んでもらったのですが、その際に参加者に2種類のオイルを渡して、
ポリフェノールが多めのオイルを飲む
ポリフェノールが少なめのオイルを飲む
という感じで3週間ずつ過ごしてもらいました。その結果は、
参加者たちのHDLコレステロールは増えていなかったのですが、
ポリフェノールが豊富なオイルを飲んだ場合は、HDLの機能が上がった
という成果が得られました。
オリーブオイルのポリフェノールがリポタンパク質と結びついて、HDLを酸化ダメージから守ってくれるようです。
オリーブオイルのポリフェノールには善玉コレステロールを守る働きがあり、そのおかげでHDLの性能がアップし、結果として、心疾患のリスクが下がるということです。
「オリーブオイルで炒めた野菜は抗酸化力が上がる」(ソース)ってという実験がありますが、この現象はコレステロールにも当てはまるのですね。
オリーブオイルは高血圧に効く
オリーブオイルが高血圧に効くというのは昔から認識されていて、たとえば有名なのは2000年の論文(ソース)でしょう。
これは高血圧に悩む23人の男女にオリーブオイルを飲んでもらった実験で、6カ月後には大半の数値が大幅に下がり、そのうち8人は治療薬を止めてもOKなレベルまで症状が改善したということです。すごい結果ですね。
高血圧は血管の老化を示す重要なサインのひとつです。
ここまで血管を守ってくれるオリーブオイルは、ココナッツオイルとならんで重要なアンチエイジングオイルだと言えるかもしれません。
野菜とオリーブオイルで効能が上がる。
2014年の研究(ソース)だと、野菜にオリーブオイルをかけて食べれば、さらに血管を守るパワーがアップすることがわかってきたのも面白いとろこです。
野菜にふくまれる硝酸塩がオリーブオイルの不飽和脂肪酸が合体して、ニトロ脂肪酸って物質に変わり、これが血圧を下げてくれます。
ただし、ここで難しいのがオリーブオイルの質の問題であります。基本的には、
エキストラヴァージンオリーブオイルを選ぶ
コールドプレスならさらに良し
なのがおすすめなのですが、ここ数年「オリーブオイルには混ぜものが多い!」って報告が多く、どうやら市販品の多くは大豆油やキャノーラ油で水増しされているみたいです!
具体的には、カリフォルア大学が2010年に行った調査(ソース)だと、およそ69%の商品に混ぜものが入ってたということです。
当然、水増しオリーブオイルには大事なポリフェノールが少なく、上に並べたメリットがなくなってしまいます。
以下はカリフォルニア大学がオッケーを出したオリーブオイルのサンプルです。比較的値段が安いので手に入れやすいかと思います。