HIITは、高強度インターバルトレーニングで、「全力で運動する」と「少しの休憩」を交互に数分間(数十秒)繰り返す方法です。
HIITには色々な方式があって、タバタ式や、マクマスター式などがあり、 それぞれに高い効果が確認されています。
ノルウェイ式 HIITとは?
研究の対象となったのは、「ノルウェイ式」と呼ばれるHIITです。名前のとおりノルウェイで多く研究されている方式です。
方法は、
- 5分のウォームアップ
- 4分だけ全力で運動(最大酸素摂取量の85〜95%)
- 3分だけ軽い運動
- 4分だけ全力で運動
- 3分だけ軽い運動
- 4分だけ全力で運動
- 3分だけ軽い運動
- 4分だけ全力で運動
- 5分のクールダウン
という感じです。
ほかのHIITにくらべて、1回の全力運動と軽い運動が長いのが特徴です。最大酸素摂取量の90%ぐらいで4分間運動するのは、辛そうです。
ノルウェイ式HIITで若返る!
2017年セルメタボリズムに載った論文によれば、(ソース) 「ノルウェイ式HIITで体が若がえる!」という結果が出ています。
これはメイヨークリニックの実験で、72人の男女を対象にしたものです。
まずは全体を18〜30才と65〜80才のグループにわけて、3パターンのエクササイズをしてもらいました。
- 週3でノルウェイ式HIIT(エアロバイクを使用)
- 週2で筋トレ (4セット × 8–12回)
- なにもしない
そして12週間に全員の筋肉細胞やインスリン感受性を調べたところ、
- 筋肉量は筋トレグループがもっとも増えていた
- ノルウェイ式HIITグループは、細胞レベルで体が若返っていた
という変化が出ました。具体的には、
- 18〜30才グループはノルウェイ式でミトコンドリアの性能が49%アップ
- 65〜80才グループはノルウェイ式でミトコンドリアの性能が69%アップ
- 全体的にインスリン感受性も大きく改善
という感じです。すごいですね。
ノルウェイ式HIITで細胞のサビがとれる
ミトコンドリアは体のエネルギーを生み出す重要な器官で、この性能が落ちれば毎日が生き生きしなくなるし、メンタルも悪化する(ソース)と考えられています。
ミトコンドリアの性能が69%も上がるというのは、素晴らしい結果だと言えます。
研究者によれば、
” HIITの効果が大きいのは、細胞内の損傷したタンパク質を掃除してくれるところも大きい。
エクササイズをしないグループを調べたところ、筋肉細胞の内側に損傷したタンパク質が溜まっていた。
ところが、HIITを行ったグループには、この現象がみられなかった。HIITには損傷したタンパク質の蓄積を防ぐ効果があるようだ。”
ということです。
年を取ると、誰でも筋肉細胞の内側に酸化ダメージを受けたタンパク質がたまっていって、これが老化を引き起こす原因のひとつと考えられいます。
金属にサビがこびりついていくような感じです。
ところが、週3でHIITをやることで細胞内のサビが取れて、新しいタンパク質に生まれ変わるということです。まさにアンチエイジングですね。
ノルウェイ式HIITを実践するには?
さらに研究者によれば、
” もし「エクササイズをひとつだけ選びなさい」と言われれば、私はHIITを推薦する。しかし、週に3〜4回のHIITを行い、これに2日の筋トレをプラスできれば最高だ。”
ということです。
ちなみにノルウェイ式HIITを試すには、自分の最大酸素摂取量を把握しておけば目安となります。
「心拍数から最大酸素摂取量を推測するコンバーター」を使ってみるのも良いですね。
ということで、コロナウィルスの影響で毎日在宅勤務ですが、相変わらずHIITは続けているので、いい感じだと思います。