心理学系のダイエット本「そのひとクチがブタのもと」のブライアン・ワンシンク教授が、2014年に発表した「運動は楽しまないと太る!」という面白い研究があります。
これは、運動のモチベーションによって、ダイエット効果に差が出るのかどうかを調べた実験です。
参加者平均年齢44.5歳、56人の女性を半分にわけ、以下の2パターンでウォーキングをしてもらいました。25人の女性は普通のBMI体型です。
- 「好きな音楽を聞きながら、楽しんで運動してください」と指示
- 「マップのルートに従い歩いてもらい、6つのポイントでエネルギーレベルをチェックします」と指示
すると、楽しんで運動したグループは、義務でやったグループよりも疲れておらず、その後の食事でも、無意識のうちに食べる量が少なくなっていたという結果でした。
その理由について、ワンシンク教授は、
” エクササイズを義務とみなすと、脳の報酬系は「見返り」を求めようとする。しかし、エクササイズを楽しんだ場合は、そうならない。”
ということです。
いやいや運動をすると、脳が無意識のうちに「頑張ったからごほうびがいる」と考えてしまうのに対し、エクササイズを楽しんだ場合は運動自体がごほうびになるので、別の見返りを求めないようになる、とのことです。
そのご褒美として、食事を食べてしまっても良いと脳が思ってしまうわけですね。
ちなみに、この現象は、運動だけでなく、仕事やボランティアなどでも起きるらしいです。
いやいや仕事やボランティアなどをしてると、無意識に脳が報酬を求めて食べ過ぎに走ってしまい太ってしまうということです。
どんなに義務的な作業でも、何か楽しみを見つけたほうが太らないよという話ですね。