シナモンといえばお茶やお菓子に使うイメージが強いですけど、実は色々なファイトケミカルが入っていて、
- ケイ皮酸
- シンナムアルデヒド
- オイゲノール
- クマリン
と言う成分に炎症を鎮める働きがあります。平凡なようで、実際はなかなかの役に立つスパイスです。
加えて、シンナムアルデヒドには人間の脂肪細胞に働きかけて熱産生をする作用も知られています(ソース)。つまり、シナモンを取ると脂肪が燃えやすくなるのではないか?ということで、いかにも肥満対策に効きそうな雰囲気があります。
2019年のデータ(ソース)は、シナモンのダイエット効果をきっちりと調べた内容になります。
具体的には過去のシナモン研究から12件をまとめたメタ分析になっていて、信頼性はそこそこ高めです。
まずはデータの内訳は、
- トータルのサンプル数は786人で全員が肥満体(BMIが27.6 〜 33.6)
- 実験期間は8〜16週間
- シナモンの量は1日平均1.5g(1回500mg × 3)
という感じで、体重、BMI、体脂肪率にどんな変化が出るかを見ています。
結果は、
シナモンを飲むと、平均でプラシーボより-1.02kg体重が減り、BMIは-0.51下がり、ウエストは-2.4cm細くなり、体脂肪率は-1.02%下がる!
ということで、なかなか悪くない成果ではないでしょうか。
サブグループ分析の結果は、
- BMIが30以上の人ほどシナモンで体重が減りやすい(-1.93 kg)
- 50歳以下のほうがシナモンで体脂肪率が減りやすい(-1.19%)
みたいになってます。
若くて肥満レベルが高い人ほどシナモンのメリットを得やすいようです。
今回のメタ分析はあくまで肥満の人しか対象にしてないので、果たして標準体重の人が飲んだ場合に肥満リスクを下げられるかはよくわかりません。
ですが、シナモンを試したい人は、今回のデータによれば、
1日2gのシナモンを12週間以上は続ける!
ことを守ると効果が最大化されるようですので、参考にしてみてください。
ただし注意点としては、シナモンにふくまれるクマリンは肝臓によくないことが昔からわかっていて、気をつける必要があります。
クマリンの含有量はシナモンによって変わり、シナニッケイ(Cinnamomum cassia)は割と多め(ソース)ですが、一方でセイロンシナモン(Cinnamomum zeylanicum)はクマリンが少ない傾向があります。
サプリとして買う場合、セイロンシナモンがおすすめです。