卵はすっかり健康食ということで、以前コレステロールにも良い影響を与えるという記事を以前書きましたが、
2021年に出た研究(ソース)では「適度に卵を食べてる人は記憶力の低下を防げるのではないか!」という結果が出ています。
そもそも、卵は、脳の働きを正常に保つための栄養素がたくさん入っているので、定期的に食べることで認知機能が向上して、記憶力の低下を防げる可能性は昔から指摘されていました。
この観察研究では、卵で高齢者の認知機能の低下を遅らせることができるかをチェックしています。
具体的には、アメリカとカナダに住む50歳以上の成人470人を対象に、「みんな普段どれぐらい卵を食べていますか?」という点を尋ねたうえで、「California Verbal Learning Test」という質問紙で記憶力を調べています。
検査は研究のスタート時とおよそ4年後に測定し、成績の変化を見ました。
ちなみに、卵の摂取量は以下のように分類されています。
- 卵をあまり食べないグループ:週に23グラム(卵約半個分)
- そこそこ卵を食べてるグループ:週に24〜63グラム(卵0.5から1.5個分)
- たくさん卵を食べてるグループ:週に63グラム以上(卵2個以上)
そして、最後に参加者の年齢や教育レベル、運動量などでデータを調整したところ、結果は以下のような感じになりました。
- 「そこそこ卵を食べてるグループ」は、「卵をあまり食べないグループ」に比べて記憶力の低下が遅かった。
- 「たくさん卵を食べてるグループ」も記憶力の低下が遅かったが、この結果は有意ではなかった
ということで、週に卵を0.5〜1.5個分ぐらい食べてれば、記憶力の低下を防ぐに十分な栄養を取れるのではないか?という結論です。
私は1日1個は食べているので、逆に「こんな少ない量でもいいのか!」と思いましたが、少なくても効果はありそうです。
ですが、これは、観察研究なので因果関係があるとは明確には言えないですし、
そもそも参加者の卵の消費量が一般の人々よりも少ないので、サンプリングバイアスもちょっと疑われるところはあります。
そこは注意が必要ですが、卵が体に良いのは確実なんで、脳を守るためにも卵を食べていくのは悪くないと思います。