深酒についての研究があります(ソース)。
深酒とは女性ならグラス4杯以上、男性なら5杯以上という前提です。
深酒に対する脳への影響は、
1.深酒をすると最大で1日を超えても脳の機能は低下し続ける。
2.この脳の機能低下、集中力、記憶力、反応時間の低下は血中からアルコールが消えても続く。
とあります。
アルコール分解には大量の水が必要なので体内から水分が失われ、脳が脱水状態になり脳膜が縮んで機能が低下します。
さらに体内から水分を出すため、脳に必要なマグネシウムやカリウムも失われます。
いいこと何もないですね。
私の大好きなワインはどうなのでしょうか?
1.ワインが寿命を延ばす。
25万人を追っかけて対象にした2000年の観察研究(ソース)によれば、
1日グラス2杯くらいの適度なワインの飲酒は、ビールや蒸留酒を飲む人よりも全死亡率がさがっていたという結果があります。
ワインに含まれるポリフェノールの影響で心疾患やガンの発症率が下がるようです。
ただし、飲みすぎたらワインでも全死亡率はあがります。
1万3000人を11年間対象にした1995年の研究(ソース)では、
一日にグラス3-5杯(多いですね)のワインを飲む人は酒を飲まない人より早期死亡率が低かったということが分かってます。
2.ワインで若返り?
ワインには抗酸化作用があるという実験結果は多くあります。
2007年の実験研究(ソース)では
35人の健康な女性を対象にワインを飲んだグループには体内の炎症が減る現象が確認されています。
2009年の実験研究(ソース)ではグラス2杯のワインを飲んだ被験者の抗酸化能力があがりました。
2006年の実験研究(ソース)ではシチリアワインを飲んだ被験者が4週間で炎症レベルが下がったという結果があります。
体内の炎症に良く効くということは、老化をもたらす炎症を減らす→アンチエイジングに効くと言っても良いですね。
3.ワインで頭も良くなる。
2で紹介した研究のようにワインの抗酸化力のおかげで脳の炎症ダメージが抑えられて、脳の健康にいいということは分かってます。
2010年の観察研究(ソース)では5033人を7年に渡り追いかけたところ、一日2杯のワインを飲む人は他のお酒を飲む人より認知テストの成績が良かったとか、女性に関しては飲まない人よりも脳の機能が高かったという結果が出てます。
ワインの抗酸化力はすごいですね。他にも認知症やパーキンソン病のリスクが下がったという研究結果もあります。
4.ワインで腸内環境も整う?
ワインには腸内細菌を増やす働きもあります。2012年の実験では1日2杯赤ワインを飲む人はジンを飲む人よりビフィズス菌などの量が増えていました。
他にも赤ワインとバクテロイデス(痩せる菌)の間に相関関係が見られることも確認されています。
まだ実験結果が多くないので結論は出せませんがポリフェノールは腸内細菌のえさになる性質があるのでワイン、特に赤ワインは腸内環境を整えるのに良さそうです。
ワインの弱点は?
1.腸内細菌が死ぬ。
アルコールにはリーキーガットを引き起こす性質があるので飲めば飲むほど体内に毒素(エンドトキシン)が入り込む可能性高くなります。
でもワインに含まれるポリフェノールが腸内細菌を増やす働きがあるので打ち消してくれるかもしれません。
2.乳がんの発症率があがるかも
赤ワインがガンの予防になる可能性があるという研究結果もありますが、多少のアルコールでも乳がんになりやすくなるっていいうデータもあるので、否定はできないです。
3.グルタチオンが枯渇する。
抗酸化作用の高いアミノ酸であるグルタチオンが、飲酒のせいで減ってしまいます。
肝臓がアルコールを分解するのに使うからです。
4.硫黄に弱いとアレルギーに
多くのワインには酸化防止剤として硫黄が使われているので、一部の人はワインを飲むとアレルギーの症状がでてしまう可能性があります。
私はアレルギーなのかは分からないのですが一部のワインで赤、白関係なくちょっと飲んだだけで頭痛がすることがあります。
とりあえずそんなワインは二度と飲まないようにするしかありません。
まとめると、
ワインに含まれるポリフェノールの効果は大きいので飲むなら1-2杯赤ワインがおススメです。
飲めない人は無理に飲まないのが一番ですし、好きでなければもちろん飲まなくても良いです。
ワインの好きな人は楽しみつつほどほどに飲んでいればアルコールの悪影響を相殺して良い効果をもたらしてくれると思います。