サウナが体にいいというデータは多いです。例えば、
週4以上のサウナで脳が健康になる(ソース)
サウナで風邪をひきにくくなる(ソース1、ソース2)
などあります。サウナは血管を広げてくれるので、色々なメリットがあるということですね。
ただ多くのサウナ研究は観察研究が多くて、どこまで体にいいのかはちょっと不明です。
なぜサウナが効くのかをきっちり調査
サウナの効果をきっちり調べた論文(ソース)が2017年に出ていて、非常にいい内容です。
これは東フィンランド大学の102人の男女を対象にした実験で、過去に少なくとも一回は心疾患リスクを抱えた人だけを選んでいます。
実験内容は、
73度のドライサウナに30分入ってもらう
そのあとで全員の血圧を調べる
30分後にまた血圧を調べる
というシンプルなものです。結果は、
平均の最高血圧が137 mmHg〜130 mmHgに低下
平均の最低血圧が82 mmHg 〜 75 mmHgに低下
30分が過ぎても最高血圧は低下し続けた
ということで、非常にいい結果です。
サウナはエクササイズの効果を疑似的に再現
研究者によれば、
定期的にサウナに入っている人は、心疾患リスクがとても低い傾向がある。
このメリットは、サウナにより血圧が低下し、血管コンプライアンスが増すことによるものが大きいのだろう。
とのことです。
血管コンプライアンスは、「血管の柔軟性があるかどうか?」です。コンプライアンスが高いほど血管が伸び縮みしやすいので、心疾患のリスクが大きく下がります。
データによれば、サウナに入るとだいたい心拍数が120bpmまで上がっていて、だいたい中程度から高強度のエクササイズをしたのと同じ負荷がかかります。
つまり、サウナはエクササイズを疑似的に再現してるわけです。
過去には「サウナで認知症が改善するのでは?」という観察研究(ソース)がありますが、ここまで血管の状態が改善するんなら、脳にいいのも当然かと思われます。
脳機能は心肺機能に大きく左右されますから。
アンチエイジングの一手段としてサウナを使うのはあり
だからといって「サウナに入ってれば運動しなくても大丈夫」という訳ではなく、研究者も以下のように言っています。
サウナがエクササイズと同じぐらい体にいいのかはわからない。
少なくとも筋肉に関してはサウナでワークアウトと同じ効果は得られないだろう。
しかし、サウナが循環器系に引き起こす反応は、エクササイズにとても良く似ている。
さすがに筋肉までは影響力はないけれど、血管のアンチエイジングに関しては、サウナはかなりいいところにいっているのではないかということです。
エクササイズのほうが効果が高いのはもちろんですが、追加で日常的にサウナを組み合わせてみるのは、アンチエイジングにとっても良いことじゃないかと思います。
個人的には週6日ほどサウナに入るので、知らずにいいことをしていた!という感じです。
そのうち5日はエクササイズも行うので理想的だと思ってます。