集中力や仕事の能力を保つための温度の設定はどれくらいだと思いますか?
オフィスや家で部屋の温度が暑すぎるとか寒すぎるかなと悩むこともありませんか?
どのような温度設定が一番私たちの集中力や頭の回転を速くして生産性をあげてくれるのか気になります。
寒い部屋は頭がうまく働かない
2018年にハーバード公衆衛生大学院が44人の学生を対象にした実験によると、(ソース)
学生たちの半数は1990年代に建てられたエアコンが設置されている寮に住んでいて、残りの半数は築80年ぐらいのエアコンがない寮に住んでいました。
研究者たちは両方の学生たちに対して、定期的に頭の回転の速さを測るような認知テストを行なって、全員の頭の回転の速さを認知スコアという形で計算して、エアコンがあるかないかによって、どれぐらい認知レベルに影響が出るのか調査しました。
その結果は、エアコンがない寮に住んでいる学生は、エアコンがついている寮に住んでいる学生よりも認知能力が13.4%も低下し、計算するスコアは13.3%も低下しました。
つまり、エアコンがない寮に住んでいると13%も脳の力が減少する可能性があるということが確認されました。
この話だけを聞くと、やはり寒い部屋は良くないのだと思う人も多いと思います。
ですが、この現象は室温が上がった場合も下がった場合にも同じように現れたのです。
認知能力は気温の変化に弱い
つまり、私たちの頭の回転や認知能力というものは、気温の変動に弱いということです。
気温ができるだけ一定の場所で集中するように整えておかないとと、認知能力は落ちてしまう可能性があるということです。
気温の変化そのものが脳の機能を低下させてしまうということです。
自分の中で一番快適だなと思える温度が分かっているのなら、集中している間は、それを出来るだけ一定に保つようすることが大切ですね。
ベストな温度はどれくらい?
では温度は何度ぐらいにするのがベストなのでしょうか?
2004年のコーネル大学の論文によれば、(ソース)勉強したり仕事したりする部屋の温度は25度ぐらいがいいのではないかとされています。
25度ぐらいということは結構暖かい感じですね。
この実験では、PCのタイピング速度やエラーを調べたのですが、室温を20度から25度に上げると、被験者にPCを打つ時のタイポが40%も減少して、タイピングで打てる文章の量も150%も増加したのです。
室温が20度から25度に変わるだけでこんなにも大きな差が現れたということです。
一番集中したいと思うのであれば、室温を25度ぐらいに一定に保つことで集中力を最大化できるのではないでしょうか。
幸せを感じる温度はどれくらい?
ちなみに幸せを最も感じることができる温度は13.9度だと言われていますので、そういった意味ではリラックスしたりくつろぎたい時には、少し寒めの部屋がいいようです。
ちょっと温度が低めの部屋でこたつに入ってるとくつろいだ気分になるのはこの為かもしれませんね。
まとめると、
集中力をあげたいのであれば、25℃くらいの一定の温度を保ち勉強や仕事をするのが良いということです。
やや低めの温度に設定するとリラックスしたり睡眠するのに適切です。