世の中、ケトダイエット、低脂肪ダイエット、バランス食、パレオダイエットなど様々なダイエットがありますが、「最強のダイエット法は何か?」について調べたカナダの論文(ソース)があったので、紹介したいと思います。
11種類のダイエット法をチェック
これは、過去に行われたダイエット研究から59件を選び、7286人分のデータを統計処理したものです。
低糖質や低脂肪など11種類のダイエット法をくらべて大きな結論を出していて、かなり科学的信頼は高くなっています。
比較の対象になったダイエットは、以下の11種類です。
- アトキンス:いわゆる「低糖質ダイエット」。糖質の摂取量を総カロリーの4〜5%まで減らすところからスタートする。
- ビゲストルーザー:アメリカのテレビ番組から流行したダイエット。脂肪の摂取を総カロリーの30%以下に減らし、個人の活動量に合わせてカロリー制限を行う。
- ジェニー・クレイグ:オーストラリア発の有名ダイエット企業。バランスの取れた食事で減量を目指す。
- LEARNダイエット:低脂肪ダイエットの一種。脂肪の摂取を総カロリーの10%以下に減らす。
- ニュートリシステム:1970年代からあるダイエット企業。バランスの取れた食事とカロリー制限。
- オーニッシュ:低脂肪ダイエットの一種。脂肪の摂取を総カロリーの10%以下に減らす。
- ローズマリー・コンリー:超低脂肪ダイエット。脂肪の摂取を総カロリーの4%以下に減らす。
- サウスビーチ:高タンパク、低糖質、高食物繊維が特徴。
- ボリューメトリクス:カロリー密度の低い食品をメインに摂取する。
- ウェイトウォッチャーズ:1960年代からある老舗のダイエット企業。健康的な食事と運動をすすめる。
- ゾーンダイエット:マイルドな低糖質ダイエット。タンパク質・糖質・脂肪の割合を3:4:3に振り分ける。
日本ではあまり聞いたことがないダイエット法が多いですが、いずれもアメリカでは有名な方法で、低糖質やカロリー制限、低脂肪、バランス食など、たいていのダイエット法は網羅しています。
どのダイエットが優れてるってわけでもない
分析の結果は、
- どんなダイエット法でも何もしないよりはよい。
- 開始から6カ月目の時点では、低糖質系のダイエットが最も効果は高い(平均8.73kg減)。ただし低脂肪系のダイエットも平均で7.99kgほど減っており、さほどの差があるわけでもない。
- 12カ月目の時点では、低糖質(7.27kg減)と低脂肪(7.25kg減)の差はなくなる。
- 個別のダイエット法を比べると、12カ月目の時点ではアトキンス(10.14kg減)とオーニッシュ(9.03kg減)の効果が最も高い。
- 短期的には、心理的なサポートを受けたほうが平均で3.23kgほど体重は減る。ただし長期的には心理的サポートの効果は減り、代わりにエクササイズの効果が上がる(2.13kg減)。
といった感じになっています。
いちおうは低糖質と低脂肪ダイエットの勝利なのですが、データでは割りと微妙な差で、長期的には「勝者はなし」という結論になりそうです。
「自分が長く続けられるダイエットこそが最強!」という普遍の真理が、あらためて科学的に確認された感じでしょうか。
まとめ
以上のことから、教訓を引き出すならば、
- 最低でも1年は続けられそうなダイエット法を選ぶ。種類はなんでもいい。
- 炭水化物カットが苦じゃないなら糖質制限を、脂質を減らすほうが楽なら低脂肪系のダイエットを選べば大丈夫。とにかく自分が辛くならないのが大事です。
- ダイエットの始めはカウンセリングを受けるのが効果的。
- 長期的にはちゃんとエクササイズを組み合わせたほうがよい。
といった感じになりそうです。
自分にとって背景の考え方が合って、そう苦しまずに食欲がコントロールできてダイエットできればそういう方法を選ぶのが良いと思います。
個人的にはあまり偏りすぎないのが良いかと思います、糖質も脂質も重要ですから。